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漫画万歳!(12)~賢者の学び舎 防衛医科大学校物語~

マザーブレイン社の月報に投稿した記事を紹介していきます。2019年4月からスタートしたシリーズを多少の修正を加えて掲載します。気ままな個人的な感想ですので、ご意見は大歓迎ですが、あまり真剣なご批判は、泣きたくなるのでご容赦願います。

MOTHER BRAIN MONTHLY REPORT

今回の新型肺炎の騒動で、医療従事者がどれほど大変な思いでいるか、そんな彼らへの尊敬の念をこめて医療漫画を紹介したいと思っておりました。同時に河野防衛大臣のTwitterを見ているうちに、自衛隊への感謝の気持ちも高まっておりました。そんな時に完結した漫画が、なんとも私の気持ちにピッタリではないですか! それが、「賢者の学び舎 防衛医科大学校物語」です。山本亜季作「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載、全5巻で2月末に最終巻が発売されました。

実は、バムルンラードの百武加恵先生が、防衛医科大出身で、東ティモールのPKOに参加していたそうです。タイで医者として働くには、海外でとった資格は通用せず、タイ語の医師国家試験をパスする必要があります。そんな大変なことをクリアしたというだけで尊敬していたのですが、その経歴にさらに驚かされました。この漫画を読んで、防衛医科大で培われた基礎というか根性があったからこそだと、妙に納得する部分もありました。

この漫画は、「日本一ハードな、医師の卵達の青春!」と銘打たれています。事情があって、誰にも頼らずに医師をめざすために、学費無料、全寮制、給与が支給される防衛医科大学に入学した真木賢人の物語です。打算で医者の近道として選んだ防衛医科大、人をランク付けして損得ばかり考えて生きていた主人公が変わっていく様子は、なんだかうれしくなります。医者(の卵)の大変さと、自衛官の理想や現実など、決して脚色ではないことがわかる内容です。

縁の下の力持ちたちの影の努力の姿を理解して欲しいので、ぜひ、この漫画を多くの人に手にとって欲しいと思います。あと、どうでもいいことですが、この漫画を読んで、アイロンがけが苦手だなんて言わず、前向きにトライしてみようかなあなんて思ったりもしました。この意味は、漫画を読んだらわかると思います。

2020年3月号


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