バレッタ製作記③ 私が大事にしている物。
①②と同じスタイルです。
「梟の髪飾り」
〜ある詩〜
闇が少女を追いかけた。
少女は助けを求めてた。
森の怒りに触れた闇は。
あっという間に消えてった。
森は少女に寄り添うと。
光の方まで導いた。
「OLD TIME」
〜ある老人の話〜
わしらと違ってまだまだ元気な時計じゃの、チクタクチクタク元気なことよ。
婆さんや、その髪飾りをまだ持っていたのかい?
あぁ、覚えているよ。
わしが最初にプレゼントしたものじゃからな。
懐かしいの。
「銀狼のバレッタ」
〜昔話〜
昔、雪山の麓に結婚を約束した恋人たちがいた。
しかし、男は雪山に狩りに出かけたきり行方不明になってしまう。女は雪山を探したがやがて雪の魔物が現れ、女を襲う。
すると、どこから現れたか一匹の銀狼が現れ、魔物を蹴散らした。
女はその銀狼の瞳に恋人の面影を見た。
魔物を蹴散らした後、銀狼は雪の中に姿を消した、女が後を追いかけるといつのまにか、意識を失った。
次に目を覚ました時は自宅のベッドの上だった。
村の者たちが心配そうに女を見ていた。
聞くと山の麓で彼女は倒れていたという。ふと手を見ると手には銀狼を象った髪飾りを持っていた。
どこかで、狼の遠吠えが聞こえた気がした。