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イギリスっておいしいよ

イギリスのイメージは?
という質問に、おそらく上位に挙がるであろう回答が、食事がまずい、ではないでしょうか。

ところが、実際イギリスに行ってみると、全然まずくない!
あんなにまずいまずいと言われていたのは何だったの!?と言いたくなるくらいです。
絶品!とまではいかなくても、普通でおいしい。これが私の第一印象です。
強いてマイナスポイントを挙げるとするなら、味のコクがない、ということでしょうか。
日本のような出汁を使っていないのか、味に奥行きがなく、表面的な美味しさで終わってしまっている気がします。
まずいと言われている所以は、ここにあるのかもしれません。
だからといって、そこまで言われるほど味に問題はありません。現地の人と同じように、“外国人”である私にとっても、何日食べていても飽きは来ないので、やっぱり普通でおいしい、となるのです。

そんな私がイギリスで大感激した料理ベスト3がこちら。
  1、イートンメス
  2、朝食
  3、クロテッドクリーム

クロテッドクリームは以前にしつこいくらいに語らせていただいたので、省略。

2位の朝食は、ホームステイ先でいただいたごく普通の朝ごはん。
トマトを半分に切って焼いたものと、豆のトマトソース煮込み、スクランブルエッグ、カリカリに焼いたベーコン、クロワッサン、オレンジジュース、コーヒーという、イギリスではオーソドックスなメニューですが、この中の、焼きトマトが驚くほど美味しかったのです。
焦げすぎない焼き具合で、表面が少し香ばしく、中の種の部分はとろっとしていて、口いっぱいにトマトのみずみずしさが広がります。
焼くことで味がぎゅっと詰まって、より濃く甘くなるので、トマト好きな人にはたまらない満足感を味わえます。
(写真を取り忘れてしまったのが悔やまれます。)

あまりにもドハマリしてしまったので、帰国後何度か焼きトマトを作ってみましたが、これがなかなか難しい。
焦げない程度に焼きつつ中まで火を通すとなると、火の調節がうまくいかず、だいたいいつも表面が焦げて失敗してしまいます。
ホームステイ先のお母さんは、なかなかの料理人に違いありません。

そして、1位のイートンメス。
19世紀のイギリスで生まれたと言われる伝統的なスイーツで、この「イートン」とは、イギリスの名門イートン校のこと。
このスイーツが生まれたストーリーは諸説あり、イートン校で行なわれたピクニックで、興奮した犬がメレンゲのデザートを倒してしまったのが始まりという説や、イートン校の生徒が母親が用意したおやつをカバンに入れたまま走り、開けてみたら中身がぐちゃぐちゃになっていたという説など、いろいろ。


そう、イートンメスは、メレンゲと生クリーム、いちごを盛り付けたスイーツで、メスして(混ぜて)食べるのが、正しい食べ方です。
メレンゲはサクッとしていて軽く、生クリームも甘さが抑えられていて口溶けが良く、いちごは見た目以上に甘いので、それぞれの具材を分けて食べてももちろん楽しめます。
ですが、せっかくなのでメスしてみてください。
全部を一緒に食べて口の中がいっぱいになると、まるでケーキを食べているような幸福感に包まれます。


私がイートンメスをいただいたのは、ヒースロー空港の中にあるカフェでしたが、ロンドン市内のカフェにも出しているお店はありますので、イギリスに行かれた際は是非一度お召し上がりください。
日本にも出しているお店があるようなので、いつか行ってみたいと思います。


さて、朝食の時もイートンメスの時もコーヒーを飲んでいた私。
甘い物は大好きなのですが、コーヒーが無いと食べられないくらい大のコーヒー信者です。
紅茶大国と言われるイギリスでも、ブレることなく勇敢にコーヒーを飲んでいました。
(ただし、スコーンの時は別。スコーンを食べる時は絶対に紅茶でないとダメ。どういうわけか、コーヒーでは合わないと私は感じています。あの繊細な甘さがコーヒーに負けてしまう気がして・・・)
その理由の一つは、イギリスはコーヒーがおいしい。
スーパーの一角にある小さなカフェでも、街の中にあるカフェでも、普通の家庭でも、まずいコーヒーに出会ったことはありません。
しっかりとした重さがあって、苦味はあっても酸味は少なく、飲みごたえのあるコーヒーが多いと感じました。
ブラックで飲んでもミルクを入れて飲んでも、コーヒーの個性が消えずにしっかりと伝わってくるものが多かったように思います。

ということで、食べ物ではありませんが、番外編としてコーヒーを添えておきます。


それでは皆さん、良い夢を。

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