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過去からの手紙

引き出しの奥から出てきたのは一通の手紙。
差出人の名前だけではなく宛名も書かれていません。
なんだっけ・・・?
少しの間記憶を辿る私。
なんとなく見覚えがあるような気がしてきた時、急に視界が開けたように思い出しました。
そうだ、これは去年のクリスマスに私が書いた手紙だ!

2022年12月25日、私はある喫茶店で自分に宛てて手紙を書きました。
一年後の私への手紙、つまり、まさに今の私に対しての手紙でした。
その日が暖かく青空が美しかったこと、甘くて美味しいケーキを食べたこと、そして前の日の夜に幸せな時間を過ごした私は、その余韻に浸りつつ眠さと疲れでフワフワしていたことまで思い出してきました。

2022年は、自分の生き方をはっきりと決めた年でした。
すぐに大きな変化は目に見えなくても、意識が変わったことを感じ始め、自分の周りから不要なものが削ぎ落とされつつあるのは実感していました。
その決意と希望が書かれた手紙からは、このまままっすぐ進んでいこう、というキラキラした気持ちがあふれていました。

一方で、2023年の私はあの時から何か成長できたのだろうか、と、反射的に自問自答をしていました。
生き方を決めたのはいいけど、ちゃんと進めているのだろうか。
もしかして2022年と何も状況は変わらないんじゃないだろうか。
日々の忙しさと体力の足りなさで、理想の進み方をできていない気は薄々していたけれど、それを突きつけられたようで思わずため息をつきました。
間違いなく精一杯生きていたけれど、夢には程遠く無駄な時間を過ごしてしまったのかもしれない、と。

振り返ると、2023年の私は、気持ちが常に外の世界に向いていました。
流れの速さに振り落とされないように、でも自分の意思で流されていけるように、と常に一生懸命でした。
一生懸命だったから、自分のことはおろそかになっていたのかもしれません。
でも2023年の私にバツを付けるのはあまりにもかわいそう。だって本当に頑張っていたから。
だから私は、そんな自分のことも肯定してあげようと、2023年を「下準備期間」だった、と位置付けることに決めました。

それでも、手紙の最後の部分を読んで、私はこの一年の生き方として間違っていなかったことを確信できました。

大切なものをもっと大切にして、
好きなものをもっと愛して、
幸せだなぁ、と思える瞬間をたくさん持つことができる一年。

2023年はそんな一年だったよ、と手紙を書いている私に伝えてあげたい。
2024年の私には、そんな一年を過ごしてね、と伝えたい。
そして、願わくば理想の生き方に近付いていてね、とも。

それでは、皆さま、良い夢を。

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