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商社の営業とは~提案編~

商社は様々な仕入先(メーカー)と付き合いがあり、様々な得意先(法人)との取引あるので取引量は実質ほぼ無限にあると思います。実際、私の部署では約1,000社の仕入先と約2,000社の得意先との取引口座があります。私自身の担当の得意先は約30社ほどですが、それでも単純計算60,000通りですし仕入先の商品も1つと限らないのでそれこそ無限にあります。

これらの数多くの商材を限られた時間の中で提案していく為に、今までの経験を基に大事な要素をまとめてみたいと思います。

結論:提案はタイミングが大事

先に結論から伝えると、、、「タイミング」が大事です。何だよ、結局運要素じゃないか!と思っている方もいると思います。もちろん運要素でもありますがそのタイミングをどれだけ掴むことが出来るかという確率を上げる事が重要です。欲しいものを欲しいときに持っていく力。そこには運要素以上に大事な要素があると私は考えています。その点を各要素毎に解説したいと思います。

情報収集力(Input)

これは実は商社においては1番大事な要素だと思っています。情報=資源です。ここでは広義での情報として捉えています。商品の知識、市場の動向、他社(ライバル・競合)の動向、ニーズの把握、、、これを持っていないと始まりません。その為に収集する時間を作り、メーカーを呼んでの勉強会や新聞や情報誌、また得意先との面談時のヒアリングも大事になってきます。正しく・有益な情報をしっかり聞く・知る事は意外と難しいものです。その為にもアンテナを常に高くして情報をキャッチする癖を付けておく必要があります。そうしてアンテナ高くしている人間に情報は集まってきますし、また得意先からしても情報を持っている人間として面談してもらえる確率も上がってくるので面談できるタイミング自体を増やす部分にも繋がります。

提案力(Output)

せっかくインプットした情報も伝えることが出来なければ意味がありません。特に意識しているのはマーケティング戦略でもある4P(Product/Place/Price/Promortion)の目線です。その時の状況により大事になってくる要素は変わってきますが、特にPlace(市場)/Promortion(販売促進)は確実に押さえておきたい要素だと思っています。なぜなら法人営業では実際にエンドユーザーに売るのはその得意先の役目、またさらに川下の企業になります。Product(製品)/Price(価格)はエンドユーザーが重視する部分であり、得意先には自分たちが売れる!儲かる!というイメージを持たせてあげるような提案が必要です。その為には提案資料もそうですが、その得意先が販売する為の販促品の提供・協力や、他社動向や比較などもしっかり提案できるように情報は仕入れることが大事です。また何気ない会話などの中でもきっかけに繋がることもあります、会話や情報の引出を常にたくさん持ち、引出を開けることが出来るようにしておくことも意識しています。

価格力

先ほどの項目にも書きましたが、やはり価格も重要な要素ではあります。商社は自分たちだけが扱っている訳ではなく他の商流からも仕入れる事が出来る事が大半なので、価格競争も発生します。なので当然安く仕入れる価格交渉力も大事ですが、ここで伝えたいのは価格が全てではないという事です。価格が安ければ買ってもらえるかもしれませんが、それは一過性の場合が多くすぐに商流切り替えが起こる可能性が高いです。また商社としての利益を残しにくい状況になります。それを避ける為にも、他社よりも早い提案・契約を勝ち取ることで既得権を主張し仕入先への価格・販売商流のグリップ、得意先への信頼を得ることが大事だと考えています。

その他の要素

もちろん外的な要因(運に近い)もあります。

例:他社商流でのクレーム、値上げ、撤退、他社担当者への不満、得意先担当者の変更など・・

それが続き契約を勝ち取っている人もいるかもしれませんが、あくまで外的要因です。そのタイミングで行けるか、入り込めるかが大事になってきます。

まとめ

よく商社の営業の例え話でもあるのですが、「お茶が欲しいと言ってる人の所へお茶を持って行けるか?」というのと同じです。

お茶がいつ飲みたくなるか?どういうお茶が飲みたいのか?どれくらいの量を飲みたいのか?いくらなら買うか?・・・

そんな当たり前の事ですが、この要素が非常に大事になってきます。タイミングというのは様々な要素で構築されたものだと思います。

自分もまだまだ勉強中ですが、社会人8年目の営業の考えをまとめてみました。タイミングをつかみ取る為にも日々努力を重ねて自分の市場価値を高めていきましょう。

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