部下に良い評価をあげることを目標にマネージャーをしていた頃の話

こんにちは。小西です。

最近はゲーム系のことを書く機会が多かったので久しぶりに仕事の昔話でもしてみようかと思います。

というのも、最近プロダクト筋トレBUILDの輪読会に参加したのですが、その中でマネージャーになる時に気をつけることについて言及している部分がありました。

端的に言うと、「マネージャーは部下を通じて成果を上げるのが仕事なので部下が活躍して自分の存在が霞むのを恐れる必要はない」「高い成果を求めることとマイクロマネジメントは別物」という内容でした。

マネジメント論として強く同意しましたし、昔自分がマネージャーをやっていた時の話をすると結構ウケたのでせっかくなので記事に起こそうと思った次第です。

評価に対してずっと思っていたこと

まず、自分は仕事を振り返るツールにおいて評価が全てではない(むしろ馬鹿馬鹿しいと思うことまである)という立場をとっている人間なのですが、昇給昇格など含めた様々な判断の参考になる公式の記録である以上、真剣に考えることがあってもやり過ぎはないだろうと思っています。

マネージャーになったのは社会人3年目なので、それまでは評価を一方的に受ける立場だったのですが、「なんかよそよそしいな」という感想を抱くことが多かったです。

「活躍したら評価してやるからまあ頑張ってこいよ」的な、あくまで自分は仕事ぶりを事後的に評価するようなスタンスでいたことにがっかりした記憶があります。

本人の努力は大前提として「部下の活躍を支援する(順当にいけば評価にも反映されることになる)のがマネージャーの仕事なんだからお前のマネージャーとしての付加価値は何なの?」ということをずっと思っていました。


オープンでポジティブなマネージャーになる

そうこうしているうちに、3年目の頃にマネージャーになる機会をもらうことができました。

特に自分のマネジメントスタイルを明示的にまとめるなどしたことはなかったのですが、自分の実体験や世の中でよく言われる上司部下関係への疑問や苛立ちを解消するような動きをしたいという気持ちが強かったです。

当時は言語化していませんでしたが、今思うと「部下の活躍を心から願い全力で支援し共に喜ぶ」というスタンスでいたわかりやすい表現になるかと思います。
そして、その根底には冒頭に述べたBuildにもあるような「部下を活躍させるのが上長の仕事」という原則を心から信じていたなと。

最近はそんなに使われていないかもですが、サーバントリーダーシップに近い方考え方な気もします。

仕事やモチベに寄与するならということで転職、給料、キャリア、評価などのデリケートな話も普通にオープンにしてました。

評価とマネージャーの仕事

(実際そんなに美しく繋げるのは難しい部分があるのですが)
原理原則に則ると

  • マネージャーの仕事は部下を活躍させることである

  • 良い仕事をしたら良い評価をもらえる

というのは当然の帰結であって、だとしたら部下に良い評価を取らせることができるのは自分がマネージャーとして仕事をしていることの証明になるのではということを考えていました。

それ自体を目的化して甘い評価をつけるのは本末転倒なのですが、本来的には活躍するメンバーが増えるのは良いことなので、基本的には本人・上長・組織全体にとって良いことづくめかと思っています。


当時の制度では2-3ヶ月に1回の評価を実施しており評定は5段階でした。
評価自体は本人と上長で仮決定した上で、他のマネージャーやグループ長との評価会議を経て本決定とする二段構えの構造でした。

そのプロセスで自分は以下のように評価に取り組んでいました。

  1. 部下と評価の基準の合意を取る

    1. どれぐらいの成果がどの評定に該当するかも細かく擦り合わせていたのがポイントでした

  2. 日々のコミュニケーションや1on1でサポートする

    1. 「今の感じなら4は出せそう」みたいなのも中間報告的にどんどん話していました

  3. 評価の仮決定

    1. 評価会議を通すための材料をもらう場として扱っていました。

  4. 評価会議で他のマネージャーやグループ長にも同意してもらう

    1. 恣意的な評価にならないようにあくまで客観的な事実の積み上げをベースに伝えるようにしました。


こう書いてみると結構シンプルなのですが、個別のハウツーよりも「部下の活躍こそマネージャーの仕事である」ということを心から信じて実践しようとしていたことがやはり大きかったかなと思います。
個別の行動はそれを考えていたら自ずとそうなったという形です。


おわりに

結構人との関わり方の話をするのは恥ずかしい部分もありますが自分の仕事のスタイルを知ってもらう良いトピックだと思ったので一通り書くことができて満足しています。

自分で言うのもあれですが、「キャリアや評価のことを真剣に考えようとしている」スタンスそのものが部下やチームとの関係全般に良い影響があったかなと思います。

最近は業務委託の仕事ばかりなのでマネージャーをする機会はないのですが、自分の会社を大きくして人を雇えるようになったらまたこういうこともしたいなと思いました。


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