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【読書感想文】関根眞一 「となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術」

はじめに

こんにちは!コヌズメと申します。

店員さんって、お客さんのこと意外に見てますよね。私は普通に買い物しようとすればするほど、ギクシャクしてしまって、恥ずかしい目に遭っています。

誰か、助けてください。

以下、感想文です。よろしくお願いします。

読書感想文タイトル「スカッとしない」

 「クレーマー」という言葉を聞くと、「スカッとジャパン」というテレビ番組を思い出します。この番組は日常に潜む様々な「厄介者」を、うまいやり口で撃退するという内容です。最近はスマホかiPadにかじりついているので見なくなりましたが、一時期はよく見ていました。

 本書もそういうエピソードかな、と思い手に取ったわけです

 で、結論から申しますと、あんまりスカッとできませんでした。

 もちろん、本書に紹介されるクレーマー達はみな、生半可ではなく、理解しがたいものでした。そもそも、ものが壊れたりした時、店のせいだと考えたことがありません。その前に「助けてくれ!」と思います。

 ただ、本書に書かれているのは、どこまでも真摯にクレーマーと向き合う百貨店員の姿でした。解決の形も様々で、スカッとするものもありましたが、両者が妥協しあうものもありました。筆者は何時間も、または何日もかけて話し合い、落としどころを探ります。

 そもそも私はクレーマーというものを誤解していました。いや、クレーマーの思考回路は今も理解不能ですが、思っていたよりもみんなちゃんと“人間”なんです。つまり、それぞれに立派な勤め先があったり、パートナーや家族があったりするわけです。常習犯も多いようですが、クレーマーは、クレームを言っていないときもある。言われてみれば当たり前です。

 クレーマーが企業や店にとって完全なる敵なら、叩き潰せばよいだけですが、そうは割り切れないからこそ、クレーマー対応は奥が深いのでしょう。苦情は顧客のリアルな不満であり、改善の余地かもしれません。だからこそ、誠意をもって対応することが本書では強調されています。偏見の眼差しで、初めから敵視すると、それは相手に伝わるそうです。やっぱり偏見はよくないですね。完全には無くせませんが、減らす努力はしたいものです。

 ただ、それはそれとして、この本に登場するクレーマーはヤバすぎ
 自分がやられたら耐えられません。泣いちゃう。
 これに耐えている人は立派ですね本当に。格好いいです。

 接客業をなさっているすべての方に、最大限の感謝を申し上げます。
 いつもありがとうございます。おかげさまで生活できております。

 これからも自分が厄介客にならないように、気を付けて参ります。

著書紹介

「となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術」
関根眞一
2007年5月10日 初版、 中央公論新社

 西武百貨店の全国3店舗でお客様相談室を担当した苦情処理のプロフェッショナルによる、クレーマー対処術。実例はどれもインパクト抜群です。

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