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ヒーローをかくまいたいという野望

デンマークは、たくさんチャームポイントがある。北欧風って言っときゃ売れるんじゃないかってくらいデザインが有名だったり、幸福度を下支えする社会システムが際立っていたり。

さいきん学校で働きはじめて「どんな理由でデンマークに来たのか」「なぜこの学校を選んだのか」「何を学びたいとおもっているのか」などのモチベーションを聞く機会が増えた。

悩みをこっそり教えてくれるひとも増えてきて、モチベーションがある人こそ、悩んでいるのかもしれないなと感じはじめている。

悩んでいる本人からすると、その状況が苦しくてしかたないのは知っている。悩みはたしかに厄介なものではあるけれど、悩みがないひとが、うまくいっているのかというと、そうとも限らないのかも。

たとえば、「デンマークに来ることが目的でした」みたいな場合、もうそこで達成しているわけだから、「満足」していて悩みは生まれにくい。一方で、たとえば「デンマークで○○を学ぶぞ〜!」っておもって来た場合、そのための言語の壁や人間関係でストレスを感じやすいのかもしれない、と。

理想が見えているからこそ、そのギャップに悩む。野心が大きいからこそ、道のりが見えなくて悩む。そんなふうに未来や理想に目を向けられているひとのことを、わたしは美しいとおもう。(来ることが目的だった人も、その前では行くという”理想”を描いていただけなので、優劣の話ではなくタイミングの話)

それで思い出したことがある。大学時代に就活をしていたとき、友達に「どんなひとが社会に増えたら、よい世の中になると思う?」聞きまわっていたときのこと。(当然割と、煙たがられた)

その中で「んー問題を解決しようとするひとかな」と、わたしの欲しかった答えみたいなのをくれた友達がいた。

「世の中にはたくさんの問題がある。けれど、それをひとりで解決するのは難しい。だからそれぞれが気になる問題を、解決しようとするひとが増えたらいいと思う。そうしたら、もっとよい世の中になったらよいとおもう。」

以来、人生の指針みたいになっている。問題を解決しようとしているひとの助けになりたいし、そういうひとの心が折れないように横で守るひとでありたいとおもっている。同時にしくみみたいなものを作って、かくまうことも野望のひとつだ。

未来のヒーローたちをかくまいたい。その背景には心のどこかで、ヒーローには必ず逆境があるとおもっている節があるのかもしれない。脇役に事件は起きない、ってよくいうし。

だから、やっぱり悩みがあるのは「何かを成し遂げようとしているひと、ありたい姿にありつこうとしているひと」だとおもう。それって十分、頑張っていると言えるのではなだろうか。

お返しの愛は無限大、一緒に幸せに貪欲になりましょうね!!