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家庭教師をトライ

家庭教師をして思ったこと

私が20代中盤の頃、家庭教師のバイトは人気だった。

では一方で生徒はというと、もちろん勉強がしたいんです!!という子は少なかった。

私も家庭教師に教えてもらった経験はないので、学校から帰ってきてまで勉強したくないと思う気持ちは痛いほどわかる。

半年間程、気持ちはわかるけど教えないとな、と思いつつも、無難に教えてみる。

だが、結果が出ない。

なぜだろうと考えてみたらすぐに答えにたどりついた。シンプル。それはやっぱり『学校から帰ってきてまで勉強したくない』からだ。

無難という選択肢は、角が立たない事が特徴である。相手も自分も、家庭教師ってこういうものというイメージの枠組みの中で教えたり教えられたりしている。
角が立たないということは、つまり伸びを感じないということだ。僅かな変化に期待し続けていられる程、私も、教えていた子も『オトナ』ではなかった。

感覚と知識の関連付け

暗記科目、例えば英単語100問テストで90点以上を目指す時、90問は正解しなければならない。

これを一つ一つ覚えるのは大変だ。
教え方の前例を家庭教師先輩に聞いたり、書店で本を読んだりして考えてみても、浮かばない。どうしたものか。そうしてYouTubeを見る。そして数週間後、衝撃の動画に出会った。

【大塚愛のさくらんぼを〜で歌ってみた】

詳しくは伏せるが、絶対に覚えようとしないはずのもが笑いと共に僅かに体に染み込むのがわかった。

そうか、なにも頭の狭い領域に一生懸命詰めようとしなくてもいい、キッカケを頭の中の別領域に置いて、最終的に単語まで繋がれば良いのだ。

そうして出題範囲の英単語100語で
『SAKURANBO』

が出来上がった。

ノートに書いた歌詞の原型すらとどめていないそれを見たその子が母親をすぐに呼びに行かなくて良かった。ほんとうに。

実際はそれに加え私がボールペンをサイリウム替わりに振りながら もういっかい! や 合いの手を入れながらアンコールまでセットで繰り返した。

結果、97点。4時間の熱唱でだ。

この事が後に台灣のとある小学校で一週間算数を教えることに繋がったのだが、それはまた別の機会に。

         心瑠華へべれけ

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