入院初日
5月20日(水)入院初日。
午前7時に起床。顔を洗ったら、日焼け止めだけ塗って、脱ぎ着しやすい服に着替える。パジャマやシーツは洗濯機へ。持ち物リストをチェックしながら朝食がわりにホットミルクを2杯。これで冷蔵庫はスッキリ。洗濯物をお風呂場に干して、窓の戸締まりを確認して出発だ。
午前9時。駅で母と合流。電車は空いているが、GW前に比べればずいぶんと人が増えた印象だ。
荷物が重い。ボストンバッグとリュックに分けたが、荷物が肩に食い込んでくる。入院準備なんて元気じゃないとできない、と思う。
9:30、病院の最寄り駅に着く。
入り口の検温隊に来院目的を告げると名前をリストで確認して入れてくれる。大荷物を持っているからだろう。受付の人が「入院手続きですか?」と声をかけてくれる。
早速手続きに入る。だいたい書類は整っていたので手続きはスムーズに進み、早々に病室のあるフロアに案内される。
病室に行く前に身長と体重を測る。コロナのせいでだいぶ増えているが、何せコロナのせいなので気にしないことにする。
部屋は6人部屋で、案内されたベッドは一番入り口に近いところにある。
自分を入れて3人かと思ったが、1人は今日退院のようで、すぐに2人になる。これもコロナのお陰かもしれない。
母にはここで帰ってもらう。せっかく来たのだからと、今後のスケジュールについても話を聞きたそうだったが、看護師さんにいらぬ気遣いをさせるのもどうかと思ったので帰ってもらった。
大丈夫、明後日の手術の立ち会いでは嫌になるほどここにいることになるのだから。
荷物の整理が着いた頃、看護師さんが説明に来てくれた。
今後の流れ、いつどんな検査を受けるのか、手術の前後の手順、用意するものなど、てきぱきと説明してれる。
手首に名前や血液型、バーコードの入ったリストバンドを巻かれる。入院患者の証を身に付けたことで、俄然患者意識が盛り上がってくる。
最初の検査は採血だ。血を抜かれるのにもずいぶん慣れた。
血圧や血液中の酸素量、検温なども併せて行う。
さらに今日は腹部のエコー検査もあるという。
これは膀胱に尿がたまった状態がいいとのことで、トイレに行きたくなったらナースステーションに来てくださいとのこと。
なかなかに殺生な話だが、仕方がない。
お昼12時少し前、身の回りが落ち着いたところで、ナースステーションに行き、エコー検査を受けたいというと、診察券をくれる。それを首にかけて検査室に向かう。
エコー検査も待っている人がいないこともあり、サクサク進む。
この検査は入院前から何度か受けているので、検査後に腹部に塗られたローションを拭うのにも慣れた。
部屋に戻ると、テーブルにお昼ごはんが置いてある。そういえば、12時ごろお昼の準備ができると放送が入るので取りに来てくださいと言われていたんだった。誰かが気を利かせて届けてくれたらしい。
記念すべき入院初日のお昼はカツサンド。普通食とはいえ、病院でカツサンドとは少し意外だったが、ほの温かく、ちゃんとしている。ピクルスまで添えてある芸の細かさだ。その他、白菜のコンソメスープ、ほうれん草のおひたし、グリーンサラダ、コーヒーゼリー。デザートまであるなんてもはや感動の域。入院準備が整い、検査を終えてホッとしたせいか、ペロッと食べてしまった。
ここらでようやく着替えることに思いが至る。持ってきたパジャマに着替え、ベッドに横たわると、なんだか重病人になったような気分だ。
そんなことを考えていると、この階の看護師長さんがごあいさつにみえる。「なにかお困りのことはありませんか?」と聞かれたので、テレビのイヤホンが聞こえないことを話すと、付属のジャックではなく、テレビに直指しすることで解決してくれた。頼もしいかぎりだ。
その後、薬剤師さんもみえる。今後の薬について説明を受ける。
今夜は下剤を飲むことになる。明日も違う種類の下剤を飲み、明後日、手術当日には浣腸だそうだ。とにかく腸内を徹底的に空にする作戦とのこと。この際、宿便なんかも全部きれいになるなら嬉しい。
消灯は9時。そんなに早く眠れるかやや不安だが、今日は精神的に疲れたので眠れるかもしれない。
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