『トラウマをヨーガで克服する』より(1)

『トラウマをヨーガで克服する』*という本を読んでいる。以下、付箋を貼ったところをメモとして。

〈トラウマは、われわれ有機的組織体の全体に影響を与える。ボディ・サイコセラピストの故トーマス・ハンナは著書『ザ・ボディ・オブ・ライフ』の中で次のように言っている。
 われわれが憎んだり怒ったりすれば、生体も憎んだり怒ったりしている。われわれが愛し、望み、期待すれば必ず〈生理的にも〉生き生きと、感動的に、愛し、望み、期待しているのだ。嫌悪・愛・希望は、”心という虚空”に存在する”心理的状態”などではない。それらは、その生命体にくまなく存在する、肉体の状態なのである。〉(27-28ページ)

――トラウマ(記憶)は脳に残っているものだと漠然と考えていたが、脳だけではなく、身体全体で覚えている(影響を受けている)ということを知った。そのように考えたことがなかったので驚いた。

〈長期間の人間関係のトラウマを経験してきた人は、それ以上、感情的あるいは肉体的な苦痛を感じないように、身体を切り離す。痛みの感覚をなくすのと同時にいつも自分の経験を切り離してしまう人は、その他の身体的感覚や、喜び・悲しみ・絆のような感情的な感覚も失ってしまうことが多い。〉(31ページ)

――自分とつながれないから、他者ともつながれないというところが、まだすとんと腑に落ちないというか、わかるようでわからない部分。もう少し安定して自分とつながれたら、ああ何だこんなことか!と体感できるようになるのだろうか。
例えば穏やかな人間関係を細く長く保つとか、コミュニティに所属して安定した交流を継続するといったことができるようになりたい。それを望んでいるのに、こちらからあきらめて自分の方から手放してしまう癖がある。

*デイヴィッド・エマーソン エリザベス・ホッパー著 伊藤久子訳 紀伊國屋書店(2011)

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