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本質が問われている

仏教の本質は「慈悲」です。
人を慈しみ、その悲しみに寄り添うこと。
人生にはさまざまな悲しみがつきものですし、
人間存在そのものも悲しいものです。
なぜなら、必ず最期は死を迎えるからです。
滅びゆく宿命に対して
なすすべもないことを理解し、
人間存在そのものを心から慈しみ、
共に悲しんでくれる。
これが慈悲だと私は理解しています。
慈悲は儒教における「仁」であり、
「仁」は「慈愛」という言葉に
置き換えることができます。
これからデジタル化が進むほどに、
人々は無意識のうちに「愛」を求めることでしょう。
もはやスキルやノウハウなど技術的なことよりも、
愛があるかどうかという本質が
問われるところまできているのです。

『武士の娘の思考法』(海竜社)より


写真:魚住心

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