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小さな旅+小さな冒険+小さな幸せ=きっと忘れない優しい想い出

三連休中日。
「チバニアン」を息子と観に行きました。

「チバニアン」については、こちらをご覧くださいね。
『小湊鐵道 おでかけサイト』より抜粋)

地球46億年の歴史の中で地球磁場のN極とS極が逆転していた時期がまれにあり、その痕跡が市原市田淵の養老川沿い崖面に見られます。この場所では堆積物に含まれる磁石の性質を持つ鉱物が、地層上部では現在と同じ磁気の向きを示したのに対し、地層下部では逆になっていたことを地元研究者らが約40年間研究を進めた結果、磁場逆転を示す境になっていることが判明しました。今から、約77万年前の地層と言われております。
この正磁極期と逆磁極期の地層が連続して確認できるのは、イタリアとここ市原の田淵だけだそうです。学術的に認定されればゴールデンスパイクが打たれ、「チバニアン」と言う一時代が刻み込まれます。


五井駅で地元のおばさんが売っている手作りのお弁当を買って、小湊鐵道に乗車。

ガタンゴトン ガタンゴトン がったん、しゅーーー

到着。(一時間くらいです)

月崎駅です。


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駅前の商店で貸し自転車を借りて、いざ、出発。
貸し自転車は、なんと、一日300円!びっくり。

途中、だらだらの坂道などがあって、自転車はちょっときつかったけれど、歩くよりも少しは早いと思う。

それに、久しぶりに自転車に乗って、気分爽快!

もしかして乗れなくなっているかも・・・と心配しましたが大丈夫でした。


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ここがチバニアンが観られるところ。
川の水がかなり迫っているので、長靴でいくのがおすすめ。
私は普通の靴だったのですが・・・がんばりました。

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調査の跡などがいろいろありますが、こうして観るだけでは、なにがなんだかわからないですね(笑

近くにはこんな穴も。
なんと、昔の人が手作業で掘ったそうです。
これは江戸時代くらいかな?
ここと別の場所に、明治30年頃のものもありました。明治になっても、やっぱり人力・手作業でやっていたなんて・・・人件費を思います。

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千葉は里山の美しいところ。

行くたびに、小さな旅なのに、とても遠くに来たような想いになります。
こんな景色を眺めながら、お弁当を食べました。
五月には、この風景も、みずみずしい新緑に染まっているのでしょう。
田んぼには水が張られて、植えたばかりの小さな苗も並ぶかもしれない。

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「市原クオードの森」という広大な自然公園の事務所近くで、焼き芋を売っていたので買いました。
熱々の大きな焼き芋です。

冷めないようにタオルで包み込んで自転車のかごに入れ、駅に向かってゆっくり走り出す。
もうしばらくしたら、帰りの電車の時間なのです。

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息子とふたり並んで、ベンチとも何とも言えない板に腰掛けて、焼き芋を食べました。
目の前には、こんな風景。
菜の花、線路、梅の花。
焼き芋は、しっとりとなめらかなタイプ。たぶん「紅はるか」だと思う。
私は、ほくほくしたのが喉に詰まりそうであまり好きではないので、なめらかタイプはとっても嬉しい。
特大の焼き芋なのに、ぺろりとたいらげてしまった。

のどかだね。

ほんとだね。

また来たいね。

次は桜を見に来ようよ、お花見。

いいね、お花見しよう。

・・・・・

「そろそろ電車が来そうだから駅に入ろうよ」

こういうとき私は、子どもの頃とまったく同じように、理不尽な想いに陥る。

どうしても、終わりがある。何にでも。

帰りの電車がやってきました。
ゴトンゴトン
まだ明るいのに、ライトまでつけて。

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今日の日は さようなら また会う日まで

そんな歌、昔、あったな。

窓からは、枯れ野の中にところどころ春の色が見えている。
電車の速度がゆっくりなのが、まるで特別な思いやりのように感じられる。

今回の、小さな旅、小さな冒険はこれでおしまい。

特別なことも、とびきりの贅沢もない、束の間の休日。
だけど、たぶん、これはずっと残っていくということがわかる。いくつかの画像と、いくつかの音になって、私の中に記憶される。

こういうのが、幸せ。だけど決して甘いだけではない。

幸せは、まるで春の野で積む山菜のように、切なくほろ苦い。



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