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俳句「鈴虫」木花薫 2022.9.1.

 エアコンがなくても涼しいですね。突然の秋の訪れ。過ごしやすいです。(と言ってから蒸し蒸しの残暑が始まっております。)

「すずし!」と喜んでいたら、リンリン鈴虫の鳴き声が聞こえてきたので、俳句を読んでみました。

 以下3句、どうぞよろしくお願いいたします。

夕闇の鈴虫涼し筋向い
ゆうやみの すずむしすずし すじむかい

木花薫

 ↑ 声に出して読んでいただきたい一句です。早口言葉みたいになってます。(笑)


 2句目は夏をかき消そうとしているかのように、うるさく鳴き続ける鈴虫に「なんでこんなに鳴くの?」と不思議に思い、こうなりました。

宵闇に語る鈴虫筋もない
よいやみに かたるすずむし すじもない

木花薫

 やけに長いこと鳴き続ける鈴虫でしたが次第に数が減り途切れ途切れになり、物悲しい声になっていったんです。そこで一句。

鈴虫や通らぬ筋に啜り上ぐ
すずむしや とおらぬすじに すすりあぐ

木花薫

3句ぜんぶに「すじ」が入ってますね。どれも「す」が多い。(笑)

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