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嗚呼、幻のキリアン・マーフィー(2023年5月1日~8日の日記)

ゲシュタルト崩壊の「空」

駐車場の「空」の文字を見て、ふと「空(そら)」と同じ漢字なのか……と考え始めて、なんだか腑に落ちなくてゲシュタルト崩壊を起こす、という事があった。
「青空」の方の「空」は、どことなく幸せで楽観的な感じというか、ポエマーな女が自作のポエムとともにSNSに投稿しそうな感じというか、これから物語が始まるような、そんな淡い期待を抱かせる象徴的な存在だ。一方で、駐車場の「空」は、ただ必要だからそこにある無機質な「空」であり、「空いている」という意味合いもどことなく「空腹」「空欄」といった哀愁のある言葉を連想させ、前者の「空」と本当に同じ漢字なのか?と疑いたくなるくらい性質が違っている。

…というようなことを帰宅途中にもやもや考えながら歩いていた。
その日はポテチ食べてさっさと寝た。

深層心理引越し願望

GWですって!
てっきり仕事だと思ってたから何も予定を入れずにいたら、まさかの休みが取れたので、急いでバス予約した。お陰で久々に実家には帰れそう。
久しぶりに猫に会える。猫に会える~~~~~~~(大歓喜)
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久々に何もない休みが連日続くので、逆に何をしていいか分からなくなっている。今日は昼過ぎまでゴロゴロ寝ていた。なぜかずっと部屋の模様替えをする夢を見ていた。夢に出てきた部屋は全然知らないところで、今住んでいるところより少し広く、どこか快適な空間。良いところだ、と直感で感じた。
今の場所に不満があるわけではないが、起きてなんとなくスーモのアプリを入れちゃった。
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夢で知らない場所に行くことがよくある。しかも、何回か同じ場所に行く。何回も夢で同じ場所に行き、その場所の間取りを覚えた頃、また別の知らない場所に行く。和室風のところだったり、1Rだったり、遊園地だったり、一軒家だったりと毎回様々な場所に飛ばされるけど、不思議と嫌な感じはしない。むしろ「私はここに住んでるんだな」と毎回思う。だから目が覚めて狭い我が家だと気づくとちょっとだけがっかりしてしまう。心のどこかで引っ越したいと思っているのかもしれない。

ブレブレの日々

3年ほど前、「なんか3DCGとか作れるようになったら面白そう」という理由から独学でblenderの勉強を始めた。2020年がコロナ真っ只中で、外にも出れずめちゃくちゃ暇だったというのもある。私はかなりの飽き性で一つのことに取り組み続けることができないので、blenderもある程度操作を覚えてからはしばらく離れていた。ただ、半年に一回くらい「またやりたいな」と思って定期的に遊ぶ時がある。そう、まさに今である。

立体は、平面とはまた違う良さがあるなと思う。当たり前ではあるが、二次元と比べるとかなり”存在”を感じるのだ。立方体の三面が見えるだけでなぜかテンションが上がる。これがまた画面の中だけではなく、3Dプリンターで実際に自分の手元に残せてしまうのも凄いと思うし、その3DプリンターもAmazonで買えてしまうので、自宅で立体制作は思ったよりかなり簡単だ。もうちょっと極めたらプリンター買おっかな。

現代というのはかなり便利で、パソコンさえあれば、お金をかけずに3DCGができる時代にある。blenderは無料のソフトだし、教材はYoutubeに転がりまくってる。操作も難しいものではないため、勘が良ければ小学生でもできると思う。もし、小学生の時の私がblenderの存在を知ったら…と考える。多分、訳もわからず手探りで一日中遊んでるんだろうな。その熱量を妄想してちょっと悔しくなった。

馬、デザイン、カフェ、ミュージカル

今日は久々に一人で出かけた。元気がある証拠です。良いことです。
街に行くと伝統ある祭りが行われていたようで、大通りのど真ん中を馬が横断していた。馬を引き連れた人々の群れが次々と横断していく間は、人も車も一度止まらなくてはならない。だから、この日のバスのダイヤは乱れまくりである。たくさんの車と人々の動きをストップしてまで、街一番の大通りを横切る馬はどんな気持ちなんだろう。馬は優しい横顔をしていた。そして隣りにいたお姉さんに絶えず人参を食べさせられていた。
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その後は本屋で一時間ほど物色した後、ギャラリー併設のカフェに行った。おしゃれな場所に行くと大抵おしゃれな若者たちもいるが、あいにくこちらは一人なので、居心地の悪さを一方的に感じてしまう。顔はかなりポーカーフェイスを演じているが、実際は緊張で脇汗ベチョベチョ事件だ。初対面の人と軽くコミュニケーション、なんてできたもんじゃない。目線も合わせられない。哀しい。もうちょっと堂々とできるようになりたい。
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カフェを出て少し散歩した後、小さなブーケを買い、小さなホールに向かった。友人の習い事のミュージカル公演を観に行くためである。
友人の歌声をしっかり聴くのは初めてだったが、誰よりもホールを響かせていて、若干会場も揺れているようにすら感じた。それくらいすごかった。幼稚園のころから毎日一緒に遊んでいた存在がステージの上で輝いていて、いつも感じるような「感動」とはまた違う、特別な気持ちを感じた。
あとちっちゃい子達が一生懸命歌って踊ってるのをみるだけで泣いた。昔は大人たちが発表会で泣く理由がわからなかったけど、多分これだな。こどもの一生懸命さは大人たちの荒んだ心を撃ち抜くのだ。
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良い一日だったな。

嗚呼、幻のキリアン・マーフィー

実家に帰るため、新幹線のホームに行こうとしていた。その途中で、ちょっと心に残る出来事があったので記録として残すことにする。なんてことない、一瞬の出来事だったが「もっとちゃんと顔を見ておくべきだった」と、その後の道中3時間位ちょっと後悔したのだ。簡単に状況を説明すると、めっちゃタイプの男が目の前にいたんです。馬鹿げた話だと思うじゃん?でもめっちゃそこだけスローモーションだったんだよね、なんか(ギャル?)。
エスカレーターに乗るときに前に乗った人だったんだけど、やけに動きがゆっくりに見えた。残像からただならぬ色気が溢れ出ているように感じた。実質10秒にも満たない時間だったけど、体感5分くらいだったと思う。出会いはスローモーション、上手いこと言ったもんだと身をもって感じた体験だった。
後悔したのは、顔を見なかったことと、声をかけなかったこと。顔を見ていないのでわからないけど、感じ取った雰囲気から脳裏に浮かんだイメージは完全にキリアン・マーフィーだった。

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実家の猫に会えた。約3ヶ月ぶり。いつみてもかわいい。元気で良かった。


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