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ふたつの「諦め」(060)

こんにちは、紺野うみです。

「諦めるな! 諦めた瞬間に負けだ!」

どんな世界においても、こういったことは、共通して言われることかもしれません。

でもね、この世の中の「すべて」が、それに当てはまるとは思っていないんです。

今日は、一見するとマイナスなだけに感じられる言葉「諦め」の、もう一つの側面についてについて、お話してみようと思います。


二種類の「諦め」とは

私は、「諦める」というのは大別すると二種類あると思うんです。

一つ目は、何か目指していた明るい未来や結果を、追いかけることをやめてしまうこと。

がんばっていたことを途中で投げ出してしまうとか、すぐに結果が出てこないことに我慢ができず、それを目指すこと自体放棄するということですね。

何か「期待」して努力することに疲れてしまって、前を見ていたはずの自分の視線が、いつの間にか後ろ向きになってしまっているような状況……。

つまり、その先の未来から、目を背けてしまうような「悪い意味の諦め」です。

そして二つ目は、自分がいつの間にか「執着」してしまっていた物事から、心を解放するということ。

これは自分自身で、自分の心が「なにかに縛りつけられている」ということに、気がつかないとできないものです。

これについては、むしろ自分がいつまでも同じ場所をグルグル回っている状態から抜け出し、新しい未来へ進むための前向きな「諦め」の姿。

一極に囚われていた心から視線を離して、また前を向いて歩きはじめるためのものですから、「良い意味の諦め」だと思うわけです。


「執着」に気がつく

普通、世間で「諦めるな!」と言われるのは、前を向くことを諦めるな、という意味ですよね。

でも、逆に自分を縛り付けて、マイナスな影響を与えていると思われるものからは、できるだけ「気持ちよく諦める」ということができないと、人は前に進むことができなくなってしまいます。

つまり、自分の中にある「執着する感情」に、いかにして気がつくことができるかということかもしれません。

たとえば、恋愛などは「諦め」という言葉がよく使われますね。

恋愛の場合は相手があることですから、自分がどれだけがんばったとしても、叶わないことだってあります。

むしろ、相手が違う場所を向いているのにしがみついてしまえば、自分自身の心はもちろん、相手をも苦しめてしまうことになりかねません。

こういったときは、「前向きな、良い意味の諦め」の力が必要になるのだと思います。


「卒業」するということ

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