カフェで景色を眺めているだけで成立した素敵な時間
もう7年くらい前に旅行したベトナムの話。
私が旅行したのは2月で、特に狙って行った訳ではないのですが、たまたまその日はバレンタインデー。
ハノイのホアンキエム湖を観光している時に、少し歩き疲れたので近くのカフェに入ると、テラス席に案内されました。
椅子の脚がガッタガタで少し右に動くだけでも、倒れそうなくらいのガッタガタ具合。
なんとかバランスを保ちつつ、バナナジュースと海老の入った生春巻きを頼んで、ボーーーっとカフェから見える道路を眺めていました。
交通ルールをガン無視したバイクと車が、たくさんの風船を持った人たちをスイスイよけていく光景が広がっていて。
すると、バイクに乗ったカップルらしき人たちが風船を持った人に話しかけてお金を渡すと、受け取った風船をバイクの後ろにくくりつけてブゥーンと走り去っていきました。
路上でディズニーランドの風船売りみたいに風船売ってるのって普通なの!?交通ルールを無視しすぎじゃない!?と思って、ネットで調べたところバレンタインデーの日に風船を買うみたいでした。
ベトナムに旅行に行く前は、忙しくて、何かに悩んで、クタクタに疲れていて…
ベトナム人からしたら何てことない普通のその光景が、ゆっくりゆっくりした時間の中で流れていく感覚。
当時私が抱えていた嫌なものをスゥーっとなかったことにしてくれました。
日本に帰りたいなぁという思いを本当に少しだけ浮かべて。
そのカフェにはなんだかんだ5時間くらいいて、椅子のガッタガタ具合ももう気にならないくらいゆったりと過ごしました。
(さすがに追加でジュースやら揚げ物やらたくさん頼んでいます!)
なんて素敵なゆっくりとした時間を過ごせたのだろう!とカフェとそこから見えた光景に感謝をして、少し遠回りをしてホテルに戻りました。
そのホテルに戻る途中で野犬に追いかけられて、早く!とにかく!日本に帰りたい!!!と半泣きでホテルに逃げ込んだというところまで良い思い出です(笑)
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