婚活は相手に舐められたら終わり

この note は近頃は全く更新していなかったのだが、久しぶりに一筆取りたくなる出来事があった。2024年2月に放映された「ザ・ノンフィクション」の婚活特集である。2回に渡って、某結婚相談所で活動する婚活者達が取材されていた。

私も何を隠そう、結婚相談所で活動していたことがある。やや感情移入しながら観てしまった。特に不憫に思ってしまったのでは、男性婚活者の一人「進藤さん(仮名)」である。

特に怒りを覚えたのは、東大卒研究職女子とのエピソードである。男だろうが女だろうが、交際相手の家事能力に不安があるからと言って、自炊した食事の写真を毎日LINEで報告させるのはモラハラだろう。進藤さんは毎日比較的凝った料理を作っていたようだが、この東大卒女子は進藤さんを褒める様子はなさそうだった。で結局、家事とは関係ない理由で真剣交際を切られてしまった。この東大卒女子のお気持ちに真面目に応えようとした進藤さんの努力は徒労に終わってしまった…

しかし、魑魅魍魎が蠢く婚活市場でサバイブした経験のある読者なら、まぁそうなるよね、と思ったのではないか?進藤さんには非常に残念な話ではあるが、自炊内容を毎日LINEで報告させられた時点で、交際終了は不回避だったように思われる。この東大卒研究職女子が真剣交際を解消する理由として述べた↓の一言が、それを物語っている。

「経済力に差があると、いつか尊敬できなくなりそう」

by 東大卒研究職婚活女子

婚活相手の「いつか尊敬できなくなりそう」という発言を額面通りに受け取ると、今は尊敬できているかのように聞こえるが、実際には今この瞬間も尊敬できていないのだと思う。むしろ「あなたを尊敬しようとしたが無理だった🙏」と解釈するのが妥当ではないか?と思う。

ここからは私の推測になるが、この東大卒研究職女子は進藤さんの男性性にそこまで惹かれていなかったのではないか?と思う。もしかしたら、この東大卒女子も婚活で苦戦していたのかもしれない。自分が魅力的だと感じる男性とはマッチしないので、男性的魅力はこれからだが、条件が折り合って、性格が温厚かつ真面目そう=良い夫/父親になりそうな進藤さんを「左脳」で選んで、交際開始したのではないか?と推測する。

↑の仮定に基づいて話を進めるが、こーゆーパターンは真剣交際や婚約のタイミングで破談になるリスクがありそうだ。まぁ仮交際中はお友達感覚で付き合えるかもしれない。しかし真剣交際に入って「この相手と成婚退会/結婚/セッ◼︎スするかも…」という現実に直面すると、左脳だけでは自分を納得させることができなくなる。必死に相手の良い所/尊敬できる点を探そうとするかもしれないが、逆に相手の粗探し/交際解消する理由探しに陥ってしまう。この東大卒女子だって、惚れてる交際相手が多少家事が下手だったとしても、LINEで自炊の写真を毎日送れとまでは言わなかったと思う。相手を好きじゃない/尊敬できない=舐めているから、こんなモラハラ要求ができるのだ(もし誰に対しても同様の要求をしてたとしたら、それはそれでガチのサイコパスだが…)。

このエピソードの教訓は、婚活男性は(女性にも当てはまるが)交際相手から男性として魅力的だと思われる、ことから逃れられないのだと思う。男性として魅力がない=尊敬できない=舐められる/見下される、である。この女→男に対する認識をひっくり返すことができなければ、無理難題を要求され、早晩交際は破綻するだろう。この教訓は、この note で過去に指摘した点とも整合性がある。

最後になったが、進藤さんには今回の教訓をバネにして諦めることなく成婚して欲しい、と遠くから願っている。

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