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2023年の夏が終わる

少し前にパートナーに外の様子を訪ねたとき、金木犀の香りがした気がしたよと言われたので、さっき家の下の木を確認してみた。つぼみ一歩手前くらいの小さい緑の粒がたくさんついていて、今後の観察が楽しみ。

いつもこれを書くときはPCに向かっているけど今回は重めの生理痛にやられ、ベッドでスマホに打ち込んでいる。PCのキーボード音によって文字が次から次へと出てくる感があるので、あんまりスマホで書くのは好きじゃないんだけど、たまには外れたことをしてみてもいい。(後半は回復してPCに切り替えた。やはり捗る。)

今年の夏はここ数年の中でもけっこういろいろなことがあり、ひとくくりで振り返るのはかなり難しそう。


やっぱり一番は祖母が亡くなったこと。
数年後に家族と一緒に2023年を振り返ることがあったら、おばあちゃんが亡くなった年だよね、という振り返り方になると思う。そのくらい大きな出来事。

千葉と広島という距離なので、年に1度しか会えていなかったけど、誕生日に手紙のやり取りをしたり、よく電話もしていたので、心の距離はもっと近かった。いつも優しくあたたかいエネルギーに満ちていた人で、私は自分の置かれている状況に関係なくどんなときも大好きだった。

今年もいつも通りお盆あたりに会いに行くからね、と話していたのだけど、お盆の10日ほど前に突然悲しい報せがあった。
歳のせいもあり、足が悪くなったり、できることが減ったり、ということは知っていたけど、こんなに急に逝ってしまうとは誰も思っていなくて親族全員に衝撃が走った。

今思えば、ピンピンコロリというやつで、生前から誰にも迷惑をかけたくないと言っていた通りの素晴らしい最期だったけど、だからこそこちらには後悔も残る。

最近は忙しさを理由に手紙より電話ばかりになっていたけど、もっと文字にして感謝を伝えといたらよかったなとか、去年は3月に会いに行ったからお盆は帰らなかったけど、例年通り帰ればよかったなとか。まあ一番は、ずっと楽しみに待っていてくれた結婚の報告ができなかったことだけど、こればかりは仕方ないので、無事にできたときに報告に行こうと思う。

幸い土曜の朝の出来事だったので、翌日の納棺にも行けたし、家族全員で葬儀まで出れて本当にありがたかった。
印象的だったのは、近所のご夫婦がわざわざ顔を見に来てくれて、棺に向かって「おばちゃーん、聞こえるかー?世話になったなー。ゆっくり休んでなー。」と泣きながら伝えてくれたこと。
祖母は店をやっていたので、近所の方にも愛されてきっと幸せだったと思う。

広島にいる間はなんだかずっと気を張っていた。葬儀のために2日間休みをもらったので、後輩やお客様に多少の迷惑をかけつつ、絶対外してはいけないところだけはなんとなかるように、行きの新幹線や向こうに着いてからも朝早く起きて仕事をしたり、不慣れながら葬儀関連の手伝いをしたり、けっこうバタバタだったので、帰ってきてから体調を崩すかもしれないなと思っていたけどその通りになり、長めの夏休みをもらってしまった。

気づけばお別れから約2か月が経ち、時間の経過とともに悲しみも癒えてきたのだけど、もう二度と会えないんだなーとぼんやり思うと、悲しみというか絶望的な気持ちになる。去年の秋に亡くなった友人のことを考えるときもおんなじ。なんか、しくしく悲しいというより、会えない事実にがっくり来てしまう。

だからということなんだろうけど、今年のお盆は久しぶりにパートナーの両親に会いに行った。手料理というほどのものではないけど、はじめてちょっとしたものを作って持って行って、パートナーも寿司を握ってあげて(なんで握れるの?)みんなで食卓を囲んでなんでもない平和な時間を過ごせてよかった。


パートナーは先日晴れて大学を卒業した。休みの日だったので、私も保護者みたいな恰好をして、我が子の卒業を喜ぶご夫婦や先輩の門出を祝う在学生たちに紛れて、会場から出てくるスーツ姿のパートナーを待った。

今回の大学生活では、前回はあまりできなかった友達作りをすると意気込んでいた彼は、無事に(というか私の想像をはるかに超える形で)たくさんの友人を作り、10歳くらい離れていることを忘れさせるほどの勢いでみんなと青春の日々を送っていた。

式の後も、何人もの友人とすれ違っては声を掛け合い、本当に充実した時間を送れたんだなとしみじみしてしまった。この歳で友達を作るって簡単なことではないから素直にすごいなと思ったし、好きな人の楽しそうな姿は私のことも幸せにさせてくれた。

彼の生き様を見ていると、できないことは何もないなと気づかされる。
これからの人生もいろいろなことがあるけれど、きっと自分なりの選択をしていくんだろうと思う。私も自分の人生を生きつつ、近くで一緒に過ごせますように。


仕事はというと、6月から役割が変わって丸4か月が経ち、なんとかやれてはいるものの、体調不良で休むことが多くてその度に頼りない存在で嫌だなと思ってしまう。これまでは気力でいろんなことを乗り越えてきたけど、気力にも限界があるので、体力をつけないとなあと強く思う。

唯一の体力作りであったランニングは、暑さを言い訳にこの数か月は全然できなかった。9月の半ば、そろそろ涼しくなりそうというタイミングで膝を故障し、その治りを待ってやっと明日には走れるかもというところ。10月から仕切り直し。

怪我をしてからはドミノが倒れるように体調不良に陥り、怪我⇒発熱⇒激重生理の順で2週間くらいは身体のどこかが痛かった。怪我の原因は400mをダッシュしたことなんだけど、それ自体はとても楽しかったので良しとする。でもやっぱり、自分の年齢にちゃんと向き合っていかないと。体調不良の間、おかゆやうどんを作ってくれたパートナーには感謝しかない。

年齢の話でいえば、今日人生で初めて白髪かくしを買った。父親におすすめしてもらったものをそのまま買ってみた。本当は染めようかと思ってたけど、本数的にはまだそこまでではないかもと思い直し、とりあえず白髪かくしを試してみる。


仕事の話に戻る。
少し前まで抱えていた、後輩が優秀でどうしようという不安は、後輩が優秀でありがたいという感謝に変わった。役割の変化によって、自分のことだけ考えてる場合ではなくなったので、全体最適で物事を見るようになった結果、そうなれたんだと思う。ただ、自分にしかできないことはなんだろうと考えはじめると明確な答えがなく、これからどうしていこうかという漠然とした不安が顔を出す。

ありがたいことに、きっとどんどん優秀な人が入ってくるので、彼らをがっかりさせないように、面白い仕事や素敵な環境を作っていかないと。今の積み重ねが未来になるので、忙しくても一歩立ち止まって、よりよくするにはどうする?と自分に問うていきたい。今日たまたま読んだ仏教の冊子に、「正しいという漢字は【一】と【止】でできている。一度止まってみることで、正しい判断ができるようになります」というようなことが書かれていた。

私が一度止まるときは、このnoteを書くとき。もっと止まるときは、紙のノートを広げて頭に浮かんだことを書くとき。その時間を定期的にとるようにしたらいいのではないか。紙のノートを書くタイミングはだいたい一人でカフェにいるときなので、月に一度の一人カフェ日を決めたらいいのかも。

9月頭に思いがけずその時間がとれたときは、そのあと本屋にも足を運び、仕事や生活のヒントを得ることができてとても良かった。改めて一人の時間の尊さを知ったので、10月もその日を決めておこう。

実はこの立ち止まって考える機会というものを、親友が日本にいた頃は月に1度彼女と会って話す中で得られていた。自分と似ているけれど違う、でもなんでも話せる相手との対話は、自分の振り返りと他者視点での振り返りと、何かを前に進めるエネルギーや安心感の享受ができる最高の時間だったんだなと思う。書いていて改めてびっくりするくらいすごいこと。

ありがたいことに、今でもたまに電話したりしてそういう時間を持てているけれど、一人でも似たような時間を持てるならそれはそれで良い。自分をフラットに見つめて、自分で自分を良い状態にしていくことはとても大事なことなので。


最近の超雑記
・酒が全然いらなくなった(1杯で大満足)
・夏は全然本を読めなかったけど最近読めるようになって嬉しい(さっき川上未映子のエッセイ注文して楽しみ)
・相変わらずあのちゃんのラジオにはまっている
・遠方の大好きな友人と地元の行きつけの店に行けてとても嬉しかった
・今年も花火ができて&観れてよかった
・料理をたくさんしてもらう分、他の家事をしようと思う⇒平日はなかなかできないので土日にまとめてするしかない⇒土日に予定があったりすると家事ができなくてストレス⇒家事の分担をする?&片付けに関しては管理できる量以上のモノを持ってしまっている可能性がある⇒秋に手放していきたい
・麻雀との距離感がつかめない⇒24時以降はやらないルールが良さそう
・朝プロテインのみの生活はわりと良さそう
・CQ10は欠かさず飲んでいる
・結婚式場やドレスを探す時間はわりと楽しい
・指先がかわいいとテンションも上がるので、お店でネイルしてもらおうかな
・12月にオーダー枕を買う予定
・土日に仕事しなくていいように平日にきっちり頑張る癖をつけたいけど、残業しすぎると翌日に響くから難しいところ
・パートナーの寝顔がとても愛しい
・『君たちはどう生きるか』を観た。もっと面白がれたらよかったのに、なんだかどう捉えたら良いかわからなくて、もしかして自分がわかりやすいものばかり摂取してきたり、「伝わりやすさ」ばかり追求して仕事をし続けてきたことが今回は裏目に出たかなと思った。


写真は夏の広島

おしまい

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