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「自炊ができない」という呪いを解いて

半年前から、人生で初めて自炊を習慣化できるようになった。

それまでは、今よりお金が無かったときは、食堂に行ったり、お惣菜を買ったり、たまに簡単なものを作ったり。会社員になってからは、外食やコンビニでまかなっていた。

たまに「ごはんどうしてるの?」と聞かれて「全部外食している」と言うとたいそう驚かれた。「お金かかるでしょ」と言われ、収入の割にまったくお金が貯まらなかった時期が続いた。いろいろな活動を頑張るために、時間や自炊のストレスをお金で買っていたのだ。

ということもあって、かつてはスーパーに行ったとしても、野菜・肉・魚は素通りで、お惣菜やお弁当、お菓子、お酒コーナーばかりを見ていた。

そんな私が、なぜ自炊を継続できるようになったのか。理由はいくつかあるが、引っ越しとホットクックの導入が大きい。

これまでずっと、他人との共同生活をしていた。引っ越してパートナーと共同生活をすることになったが、籍や書類上の手続きをしていないだけであって事実上の家族なので、自分の家や、家にある設備を、思い通り使えるという感覚が強い。

そしてその家も、コロナ禍で家でずっと仕事しているので、思い切ってよい環境にした。さらにもともと自炊を大してしていなかったから、台所用品も調味料も、必要最低限のものしかない。しばらく醤油を買っていなかったし、いわゆる普通の砂糖も置いてない(彼用のスティックシュガーと、最近買った天然の甘味料くらいだ)。

調理家電であるところのホットクックの存在も大きい。朝、材料を切って味をつけて、スイッチを入れるだけでおかずができている。ホットクックを使って調理をするととても料理上手なのに、それ以外の調理方法は途端にダメになってしまう。火加減や火にかけている時間などの微妙な判断を素人がするのはとても困難なのである。

自炊をこれまでしてこなかった割に、それなりに美味しいものが作れていると自負している。これまで、外食でさんざん美味しいものを食べてきたことと、さらに自炊をすることで、材料や調味料の役割を構造的に理解できるようになり、さらに美味しいものを食べたときの「なぜこれはおいしいのか」という分析も進んだからであろう。

ということで、これまで自炊をしていなかったが、ふとしたきっかけでできるようになった。自分は「これはできない」「あれは向いてない」という呪いを少しずつ解いて、新しいことをやるというのは心地がいい。

「今週は料理をしないぞー」と開放感に浸るのも悪くはないのだけど。

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