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角川武蔵野ミュージアム

 題にもあるとおり、先日「角川武蔵野ミュージアム」に行って参りました。本大好き人間の僕からすれば、宝の山でしたよ。

 「本棚劇場」に入ってからマスクの下には終始笑みを浮かべておりました。本棚劇場というのは、洋の東西を問わず古今東西ありとあらゆる本が整然と陳列してある展示ブースです。

 本好きにはたまらんですな。

 興味深い分野もいくつかあったのですが、なかでもそそられたのが「文化史」系の分野でした。そこには「紙の歴史」なんかがありまして、すごいニッチなところ攻めるなあと感心してしまいました。

 で、さまざまな本の表紙や背表紙を眺めたり、実際に手に取ってページをめくってみたりなんかしてあらゆる知識にどっぷりと浸かっていたわけです。

 そんななかで、韓国人らしきカップルが僕の横にスッと入ってきましてね。「海外の人も利用するのか」なんて関心していた矢先のことでした。その2人、本はそっちのけで写真撮影を始めたんですよ。

 本棚劇場にある本棚は結構な高さがあるので、上にある本を取るために脚立がそこら中に置いてあるんですね。カップルはその脚立に座ってポージングなんかして写真を撮り始めました。

 楽しみ方は人ぞれぞれなんで否定はしないですけど、ちと興醒めしてしまいました。「ああ、自分て心狭いなあ」と勝手にブルーな気持ちにもなってしまいました。

 神に問う。不寛容さは罪なりや?

 そのときに感じたことを記しておきます。こういう経験も人生の妙味です。

本棚劇場という、知識と叡智の結晶の集積たる場で、「インスタ映え」なるもののためにそれらの本質を見誤り浅ましく自己を主張する様は、書物を踏み台としてのみに用いるのと全く等しい行為かあるいはそれ以上の下卑た行為であり、したがって著者に対する明らかな冒涜といえよう。

 と、残念な出来事もあったものの十分に楽しめました。まだまだ知らないことたくさんあるなあと痛感いたしました。

 今度はどんな本を読もうかなあ。

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