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<藁にもすがる>二次試験直前対策!【赤ワイン・その他のアルコール飲料編】

いよいよ二次試験まで1ヵ月を切りましたね~!

前回の【白ワイン編】でも申しましたが、この記事では、<藁にもすがる> 思いで二次試験突破を目指すワインエキスパート受験者に向けた正統派ではない対策、主に過去に出題された問題から「山を張る」勉強方法をお伝えしていきます。

↓【白ワイン編】はコチラ ↓ 

今からでも十分間に合う覚え込み方法と2021年度の出題予想を披露しますが、あくまで筆者の経験談と独断と偏見に基づく予想ですので、この方法を試したけれど、「山が外れた」「合格できなかった」などの苦情は一切受け付けられませんので、あらかじめご承知おきください

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過去の出題品種(赤ワイン)と2021年の出題を予想!

白ワインよりもバラエティーに富んでいて、予想も困難ですが、まずは過去10年分の出題を見てみましょう。

白ワイン同様、出題されるワインのうち、ひとつが伝統国、もうひとつがニューワールドの組み合わせがほとんど(2012年は例外)なのも頭の片隅に留めておくといいかもしれません。

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はじめに、黒ブドウの主要品種といわれているのが以下4つです。

・カベルネ・ソーヴィニヨン
・メルロ
・ピノ・ノワール
・シラー/シラーズ

このなかで試験として、まず捨てたほうがいい品種がメルロです。

理由は、めったに出題されない出題されたとしても、正解できる可能性が低い(個人差はあります)。

2018年に出た日本のメルロは、よっぽど知っている人でない限り正解できないと思います。

一時試験のときには筆者も大変お世話になったコチラのサイトに体験談がいくつか寄せられていますが、みなさん苦戦された模様です(2018年度の出題は難しかったですね・・・)。

次にカベルネ・ソーヴィニョンですが、2年連続で出題されたことはありません(2019, 2015, 2008, 2005 に出題)。

今までの傾向をみると、3~4年ごとに出題されていることが多いので、今年はそんなにチカラを入れなくてもよさそうです。

但し、テイスティング用語はシラーなどと共通の用語も多くあるので、特徴を把握しておくことは重要。

ピノ・ノワールは昨年(2020)、エキスパートには6年ぶりに出題されました。 ニュージーランド(以下:NZ)でしたが、それ以前はすべてアメリカでの出題でした(2014, 2013, 2006)。

ソムリエ受験者への出題(2015, 2014, 2012)も考慮すると、NZもしくはアメリカのどちらかで出題されると思います

唯一、ソムリエの2014年だけフランスで出題されていますが、これはラッキーですよね。

アメリカのピノ・ノワールは他の品種と迷う要素もあるのですが、フランス産は色調、香り、アルコール度数などから赤ワインのなかでは比較的わかりやすい品種です(なので? 近年は出題されないのかもしれません)。

ということで、もし今年2年連続で出題されるとしたら、NZかアメリカ。 アメリカは2015年のカベルネ・ソーヴィニョン以降出題されていないので、そろそろあやしいですね。 品種の特徴はNZのピノ・ノワールのほうがわかりやすいと思います。

試験には「5,000円以上するような高級ワインは出ない」と前回もいいましたが、NZのピノ・ノワールの産地で有名なセントラル・オタゴのワインは価格お高めなので、出る可能性が低いです。練習にはマールボロなど他の地域のもので十分です。


2021年の出題を勝手に予想! [赤ワイン編]

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ここからは筆者の独断と偏見に基づく2021年度の出題予想になります。

再三申し上げますが、「山が外れた」などの苦情は一切受け付けられませんので、ご承知おきの上、お読みください。

尚、山を張るのはじっくり練習する時間がないからなので、時間的に余裕がある人は、きちんと理論的にまんべんなく対策してくださいね。

2021年出題の本命だと思うのは以下2品種

① シラーズ(オーストラリア)
② テンプラニーリョ(スペイン)

まず、①のシラーズからみていきましょう。
2016年以降エキスパートには出題されていないですが、過去の出題(2016, 2011, 2007, 2004, 2003)としては多いですし、出題年の間隔としても、今年は出る可能性が高いと思います。

では、シラー(フランス)は出ないの? と思われた人もいると思いますが、出る可能性はもちろんあります!

ただ近年はソムリエへの出題(2018, 2016)もシラーズで、シラーが最後に出題されたのは2015年のエキスパートでした。

個人的にはシラーよりもシラーズのほうがわかりやすい(特徴を掴みやすい)ので、筆者が受験生であればシラーズを中心に練習しますが、6年ぶりに出題されてもおかしくない品種なので、シラーズとシラーは一度は比較しながらテイスティング練習しておきたいところです。

②のテンプラニーリョは過去の出題(2016, 2011)が5年間隔だったので、2021年は要チェックです!
2016年、2011年ともに同時出題されたのはシラーズでした

近年は2017年にマルベック、2018年にグルナッシュという変化球があったので、予想も難しくなってきましたが、2021年にニューワールドの品種でなにが出題されるかを考えてみれば、シラーズの可能性が最も高いと思います。

もし、ピノ・ノワールが昨年に続き出題され、アメリカ産だった場合は、シラー出題の可能性も出てきます。 2014年の出題がこのパターンで、受験生だった筆者はまあ、ふたつとも外しました。。

ただ、後述の「家での学習方法(テイスティング用語の暗記)」を実践した結果、要所要所で点数はとれていたのではないかなーと思っています。

そして、変化球予想ですが、日本のマスカットベーリーA は注目しておいたほうがいいですよ。

3年前に日本のメルロが出たばかりなので、3年ごとに日本の品種が出る可能性は高くはないですが、2016年にソムリエ受験者にマスカットベーリーAが出題されたことから、そろそろエキスパートに出題されてもおかしくないかなと思います。

家での学習方法(テイスティング用語の暗記)

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詳細は前回の【白ワイン編】の同じ見出しのところをお読みください!

この記事を書くにあたって筆者の受験当時の勉強記録が残ってないかと家中を漁ってみたところ・・・見つけました!(捨てていなかったなんて!)

この手書き(自分用なので、走り書きなのはご容赦を。。)の紙が具体的に筆者が行っていた「テイスティング用語をならべ出し、ひたすら暗記する。 特に共通のテイスティング用語を覚える」です!

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※2014年当時のものです。 2021年度と異なる箇所、用語もあると思いますので、書き出す際は、最新のテイスティング用語をご使用ください

筆者が今年受験をするなら、予想を踏まえて、この共通のテイスティング用語の書き出しを以下の2パターン作ります。

■1パターン目 CS/シラー/テンプラニーリョ
■2パターン目 ピノ・ノワール/マスカット・ベーリーA/ガメイ

※CS・・・カベルネ・ソーヴィニョン

さらに、品種ごとに穴埋め問題も自作してましたね。インプットとアウトプットが重要ということで、自分で問題を作る(インプット)→ その問題を解く(アウトプット)を繰り返していました。

例えばですが、上のCSでいうと、

香りの印象・・・開いている /(     )

というように、ひとつを書いて解答するようにしていました。

ひたすら覚え込みが続きますが、共通の用語を見つけ出しておくと、解答に迷ったときに助けてくれますし、ブドウ品種を外してしまっても他で得点をとれますので、がんばってください!

テイスティング練習におすすめのワイン

3,000円台後半までの単一品種のワイン。 ニューワールドは1,000円台後半くらいのワインでも品種の特徴を掴むのに十分参考になります。

今回はシラーとシラーズを飲み比べてみました

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■ シラーズ

マイク・プレス・シラーズ  2018(オーストラリア) ※写真右

外観はガーネット。 グラスに顔を近づけただけで強めのプラムとブラックベリー等の黒系果実の香り。 ヴァニラにシナモンなどの甘いスパイス香、シラーズっぽさが前面に出ているワインだなと感じました。

プライベートでオーストラリアのワインを飲むことはめったにない筆者ですが、シラーズは香りだけでなくアルコール度数が高めでボリューム感もあるので、普段飲みなれていないですがわかりやすかったです。

試験中、何回も香りをとっているとだんだんわからなくなってきてしまうこともあると思いますので、酸味やアルコールのボリューム感など香り以外の要素も確認しておくといいと思います。

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ちなみに筆者は二次試験間近に準備をしたので、自宅近くの酒屋でイエローテイルを買ってテイスティング練習をしました。

複雑性はあまりないのですが、大まかな特徴は把握できました。 すごくおすすめというわけではないのですが、比較的手に入れやすいワインだと思うのでご紹介まで。

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■ シラー

E ギガル  クローズ エルミタージュ ルージュ 2018(フランス) ※写真左

歴史ある造り手で、ワインショップや家電量販店のお酒売り場等さまざまな場所で多様な銘柄を目にするE.ギガル。

クローズ エルミタージュ ルージュはシラーらしいボリューム感がありながらも全体的に丸い印象で、シラーズよりは他の品種と迷いそうです。。

カシス等の果実にヴァニラの香り、口に含むとスパイシーさがあり、果実とタンニンとのバランスがいいワイン

ニューワールドのCSと共通の香りが多く難しいのですが、あえていうならタンニンをよりしっかり感じるのがCS、フルーティーさとスパイシーさが溶け合った印象なのがシラーといったところでしょうか。

筆者の個人的な感覚では、ニューワールドは後味に果実の甘みを感じるので、まずニューワールドか伝統国かを分けてから解答を決めていきます。

ただ、受験当時の筆者は今ほどワインの経験値もなく、アメリカのCSをフランスのシラーと解答し、まさにこのパターンで間違いましたね。。

ただ、安心してください(?)。 共通のテイスティング用語が多いということは、たとえ間違ったとしても、品種以外のところでちょこちょこ正解していますから!

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■ テンプラニーリョ

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アルトス・イベリコス・クリアンサ 2016(スペイン)

近年出題された傾向をみると、2019年ソムリエは収穫年が2014と-5年、2016年ワインエキスパートは収穫年が2013と-3年だったので、クリアンサを練習用に選んでみました。

決してコスパがいいとはいいがたいトーレス。 しかしながら、名門であり、リオハのワインということで品種の特徴をとらえるのに適したワインではないでしょうか。

外観はエッジがほんの少ーしレンガ色に変化しているようにみえますが、熟成していくのはまだまだこれから。

ブルーベリー、ブラックベリー、干しプラムに土っぽさ。 ヴァニラの香りに、ロースト香ありと樽由来の香りがはっきりと感じ取れます

さきほどのシラーよりも酸味を感じ、タンニンもしっかりめで収れん性もありました。 余韻もやや長めです。

正直なところ、筆者はテンプラニーリョを判別するのがわりと得意なので、あまり他の品種と迷うことがないのですが、ワインスクールに通っていたころのメモを見返すと「アフターに酸がある。 酸がないのは、メルロ」と書いてありました。

これはスクールの先生がいっていたことなので、もしメルロと迷うという方がいましたら、参考になれば幸いです。

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※ご自宅でのテイスティング練習方法は、【白ワイン編】の家での学習方法(テイスティング)をご覧ください。

お時間のある人向け ~ もしかしたら出題されるかも対策 ~

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さて、ここからは時間的にも精神的にも少し余裕がある人向けの「やっておいたらいいかも」程度の対策です。

前述の通り「マスカットベーリーA」をチェックして、同時にガメイとの違いがわかるように練習するのがいいのかなと思います。

ガメイ(2017, 2012出題)は来年あたり出るかもと思っているのですが、マスカットベーリーAと一緒に練習したほうが効率がいい気がします。

マスカットベーリーAはさまざまなスタイルで造られているので、どのワインで練習すればいいのか悩みどころだと思いますが、筆者がおすすめするのは以下のふたつ!

① 塩尻マスカット・ベーリーA

価格的にも、サントリーグループのワイナリーのワインという観点からみてもバランスのとれた試験向きなワインではないでしょうか。

しかもおいしいので、今までマスカット・ベーリーAでハズレを引いてきてしまった人にもおすすめできます。 勉強的にも、飲んでも満足できると思います。

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■ このワインの詳しい記事はこちら!

② 山形マスカットベーリーA

こちらは岩の原葡萄園の上野さんがおすすめしていたマスカットベーリーA。

昔ながらのスタイルなんだそうです。 比較的安価ですし、ベースとして試飲してみるものありだと思います。

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2021年の出題を勝手に予想! [その他のアルコール飲料編]

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予想の前に言っておきたいのですが、時間がない場合は、捨てても(練習しなくても)いいと思います

筆者が受験したときはその他のアルコール飲料は2種類出題がありましたし、当時のワインスクールの先生からも、「エキスパートは半分(ワインも含め3つ)は当ててほしい」と言われていましたので、予想立てて練習しましたが、現在はひとつしか出題されませんし、膨大な種類のなかから、このひとつを正解するために時間を割くのは非効率な気もします。。

それでも、当たったらラッキー(もしかしたらそれが合否を分けるかも?)くらいの気持ちで対策したいという方向けに、予想していきますね

過去10年分の出題を一覧にしてみました。

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さっそく予想からいってみたいと思います。

2021年は透明の蒸留酒が出題されるのではないでしょうか
かなりざっくりしていますが、要するにウォッカやジンのことです。

<予想①> ウォッカ(蒸留酒): エキスパートには2011年に出題されました。10年ぶりに出題されるかも。
<予想②> ジン(蒸留酒): ソムリエに2019、2015年に出題。 ワインとは傾向が異なり、ソムリエに出題されたものはエキスパートにはあまり出ないようですが、ジンはわかりやすいので、酒屋で小さいボトルを買って試飲しておくのもいいのではないでしょうか。
<予想③> ドライ・ヴェルモット(リキュール/フレーバードワイン): エキスパートには2011年に出題。 ソムリエも2014年に出題されています。

その他、確認しておくといいかもしれないもの。

・グラッパ(蒸留酒 ※透明以外もあり):ソムリエに2013年出題。
・テキーラ(蒸留酒 ※透明以外もあり):ソムリエに2011年出題。
・ホワイトポート(ポートワイン):ソムリエに2020、2012年出題。
・トウニー・ポート(ポートワイン):エキスパートに2013年出題。

その他のアルコール飲料は種類が多く、しかもそのなかから1種類しか出題されないので、予想通りにいく可能性は低いのですが、ここ数年は茶色系が続いたので今年は無色透明でくるのでは? と思っています

これで茶色系のお酒が出たら申し訳ないので、、一応あげておきますが、カルヴァドスはわかりやすいので、確認しておいてもいいと思います(笑)

★健闘を祈ります!★

2回に渡って本年度の試験に出題されるかもしれない品種の予想と、テイスティング用語の覚え込み方法をお伝えしてきました。

本番では予想に引っ張られすぎてもよくないですが、筆者の経験談としては予想をして対策をしたからこそ短期間で一発合格できたと実感しています

なんとその他のアルコール飲料のひとつを予想で当てました! そのときは、黄色い液体がきたら、スーズ(アルコール低め)かガリアーノ(アルコール高め)と決めていていました。

残念ながら赤ワインはふたつとも外してしまったのですが、テイスティング用語では得点を積み重ねていけたと思っています。

そして、今の時点でテイスティングがなかなか当たらなくてもあきらないで大丈夫です!

【白ワイン編】を読んでいただければわかると思いますが、まあ、さんざんなテイスティング能力でした。。。

試験はあくまで試験。 対策すれば個人差はあれど、いつかは受かります。

「合格してからがスタート」まさにこれだと思います。

ワインに対する理解を深めていくことはずっと続いていきますので、合格を自信と通過点にして自分自身のワイン道を邁進していってください!

二次試験を受ける方の健闘を心から祈っています

最後までお読みいただきありがとうございました!

※写真はすべてイメージです。

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