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私にはまだ、この曲が必要だ

うちには、テレビがない。

正確に言えば、リアルタイムで地上波の放送を観ることができない。

それ故、旅先などで部屋にテレビがあるとなんだか物珍しく感じて

つい夢中で観てしまう。


テレビもたまに観ると、いつの間にかいろんなことが変わっていて驚くことが多々ある。

先日驚いたのは、NHKのみんなの体操のお手本の人の装いが変わっていたことだった。

私が最後に記憶しているのは、ひっつめ髪でレオタードを着た女性が3人で体操をしている光景だったが、

久しぶりに観たみんなの体操は、全員ごく普通の運動着を着ていて、3人の内2人は男性になっていた。


新聞やネットニュースなどで連日報道されているため、ガザ地区のポリオワクチン接種関連の情報はキャッチ出来ているつもりでいたが、

実際に現地の映像を交えてテレビ報道を観ると、「なんなんだよ」という気持ちがさらに大きくなるような感じがした。



普段からテレビを観る人間にとって、それらはあまり物珍しくはなく、

ともすればただのBGMと化してしまうのだろうか。





後ろから抱きしめられているのに、目の前の社会の変化を受け取っているのは自分だけなように思えて、ひどく孤独だった。

相手の目には私の背中しかうつっていないのだから仕方がない。

それでも孤独で、恐ろしくて、今になって居ても立ってもいられなくなってしまった。



だから、イエモンの『JAM』を聴いた。




愛されていることも、殺されていることも、すべて平等に真実である。



脳みそは一つしかない。

何を選び取って、何を考えて生きるか。

今確かに孤独を感じた自分に胸を張れるような生き方をしたい。

そう思った。




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