過去も現在(いま)も未来も。

電車の中、プリントされた写真アルバムに熱心に見入る若いカップルがいた。
二人の薬指には真新しい指輪が。たぶん、結婚式間近の二人なのだろう。写真はきっと結婚式のスライドショーか何かで使うためのもの。

今まで、いくつかの結婚式に参列してきたけれど、必ずと言っていいほど、新しい門出を迎える両名の生まれてからこれまでと、その日を迎えたことへの感謝と、これからの展望が語られる。
過去と現在と未来。

ある個人がまた別の個人と人生を共有する。
それは婚姻関係であったり家族関係であったら
友人関係であったり、もしくは今日のカップルと私のように同じ電車に偶然乗り合わせたり、密度や期間はそれぞれなのだけれど、ある意味奇跡のようなことだと思う。

過去があって現在がある。
現在があって未来がある。
あの日あの瞬間があってこその現在。
この日この瞬間があってこその未来。
そんな当たり前のようなことも、今、それに想いを馳せるあなたやわたしがいなければ、認識すらされなかった。

今日という日は明日には過去になる。
過去も現在も未来も、それぞれ愛おしくこの胸に抱きしめて日々を過ごして行けますように。