「自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く」を読みました

ともに臨床心理士である著者とその奥様の,タイトルにもなっている「自閉症の子供って津軽弁話さないよね」(書籍内では津軽出身の奥様の津軽弁で書かれている)という会話からスタートする,ASD(自閉スペクトラム症)と方言の関係のついての研究成果をまとめた本.

臨床現場での気づきから始まり,徐々に調査対象を広げていき,得られた知見から仮説が修正され,合理的で一貫した説明を伴う解釈へと進んでいく様子が分かりやすく描かれています.方言の持つ社会的な機能とASDの特性が関連付けられていく様子がとても面白かったです.

(2023年7月読了)


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