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FIBAワールドカップ2023を予測してみました.(20230828修正)


気が付けば次の金曜日(8月25日に)FIBAバスケットボールワールドカップが開幕します.マジで?
半年くらいまでは沖縄に行く気満々だったのですが,諸般の事情で現地観戦を断念.国外出張やら本務やら夏休みの家族のイベントでバタバタしてたらもうこんな時期に.
そういった事情で過去の手法から手法を改善する余裕がなくなったため,試合結果を1日でクロールして予測プログラムを組みなおしました.一貫性ということにしておきます.

前回大会は大会途中からの予測でしたが,予測正解率76%,較正値(予測と実勝利数の比)もほぼ1と,それなりの予測性能が出ています.

利用したデータ

以下の公式大会の結果を収集しました.

  • ワールドカップ2023予選

  • ワールドカップ2023直前の国際試合・強化試合(FIBA公式サイト内で紹介されているもの)

  • オリンピック2020本大会および予選

  • 直近の各大陸の大規模大会(AfroCan, Afrobasket, AmeriCup, AsiaCup, EuroBasket)とその予選

  • ワールドカップ2019本大会

大会公式サイトで直前の強化試合の結果が紹介されているのでそれも含みました.本気度は違うけれども,それでも試合をやる限りわざと負けるチームは無く,それなりに実力が反映される,という判断です.それでも大陸間の対戦が少なくなってしまうので,ワールドカップの前回大会の結果を予測モデルに含めることとしました.

結果として139か国・地域,1416試合を含むデータベースを整備しました.項目は試合日,対戦チームと得点,大会名,および開催国です.

予測手法の解説はこちら.

評価と予測

グループごとの各チームの評価(レーティング)です.値が大きいほど強い,と思ってください.


やはりフランス,スペイン,アメリカがトップグループ.セルビア,リトアニア,スロベニアの東欧諸国は国の規模を考慮すると驚くべき強さです.ラトビアはワールドカップデビューですが,予選でセルビア,ギリシャを含む組を9勝1敗得失点差+100で勝ち抜けたため全体5位の高評価です.

各対戦の予測勝率を算出できるモデルを使っているので,大会の制度をできるだけ忠実にプログラミングし,1000回程度順位決定までのシミュレーションを行いました.レーティングの順に並べ替えたグラフを示します.
(20230828修正)プログラムを間違っていたので修正しました.試合の勝利数の計算でシミュレーションごとの初期化を忘れるという凡ミスです…

アメリカは予選でそこそこ負けているのが評価に反映されており,全体の2位ですが,本命であることに変わりはないでしょう.

日本はかなり厳しい組に入りました.現実的には,勝利を狙えそうなのは17-32位決定グループで当たる可能性が高いカーボベルデ戦,さらに勝利を積み上げるのであればベネズエラ戦でしょうか.

追記:グループE展望

日本を含むグループEの全試合の予測です.

横軸は得点差.縦軸はその得点差以下となる確率の合計(累積確率)です.
緑の点は対象としている試合と近い実力差の50試合をデータベースから検索したときの実際の得点差,青線はそれを滑らかな曲線で近似したものです.
赤線がそれぞれの対戦での右側に書いてあるチームが勝つ確率を示しています.青線と赤線では近似手法が違うので若干数値がずれています.

この予測に基づくと,日本の3試合の予測勝率は以下です.

  • ドイツ戦(8月25日) 約10%

  • フィンランド戦(8月27日) 約20%

  • オーストラリア戦(8月29日) 約10%


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