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第一・第二もみじ作業所 所長 古川大介さんインタビュー【第3回】つながってつながって、ペインティングが軌道に乗るまで

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古川
今、会議室でやっている「さをり・縫製グループ」*というのが、毎年展示会をやっていまして。2011年に1回目をgallery gでやりました。それまでも何回かやっていたんですけど、定期的にやり始めるようになったのは2011年からですね。

*第一・第二もみじ作業所は、仕事によって5つのグループに分かれている。主に「さをり・縫製グループ」の皆さんが、毎週月曜日と水曜日にポーチやカバンになる生地へのペインティングを行っている。

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機関紙「がんばろうや」 No.58 2011年5月発行展示会第1回目の様子

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毎年展示会をされているんですね。

古川
最初は、2年に1回ぐらいやれたらいいかね~なんて話をしていたんですけど、当時gallery gのオーナーが別のギャラリーで展示会をするというので、出してもらえませんか?とお誘いいただいたんですね。

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はい。

古川
「ほいじゃあやろうかねぇ」ってなって。

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うふふ。

古川
で、その時に、サンプルでできたカバンを非売品として展示してたんですよ。そうしたら、「あれは買えないんですか?」っていう問合せがけっこうあって、これは本格的に作ってみようか、という話になったんです。

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へぇ~。

古川
今でこそ週に2回やってるんですけど、当時はぜんぜん定期的にはできなくて「ときどき」。

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ときどき。(笑)特に決めている曜日があったわけじゃないんですね。

古川
そうなんです。できるときに、という感じでやってましたね。そこからコンスタントにやっていくようになって、今日も描いていたんですけど、板村英治さんっていう男性の方の絵がすごいっていうことになって。

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(ペインティングに取り組む板村英治さん)

古川
アリスガーデンで行われた自閉症の方のアート展に参加したり、広島市中区の中央通りのいくつかのビルで行われた展覧会に板村さんの絵が選ばれて展示されたり、そんなことも色々あったりして、今みたいに定期的に作っていくようになったっていう感じですね。

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そうだったんですねぇ。

古川
うちとしても、もちろん色々やってきてはいるんですけど、彼らの表現を通して色んな方に出会って、色んな方を紹介をしてもらって、どんどん広がってきているという状況ですね。

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機関紙「がんばろうや」 No.64 2013年5月発行より
以前は「テントート」と呼ばれていたが、今は商品毎に名前がある。(水ようびのトート、じゃがじゃんが等)

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そういえば、テント生地っていうのは、住宅の工事をする際に防音のために使われる…

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古川
使われ方は色々あるんです。もちろん、そういったことにも使われる素材です。あと、懸垂幕といって、例えばデパートの上から看板のように…

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あ~!垂れています。

古川
あれですね。あの素材なんですよ。他には、美術館の前に「〇〇展」プリントしてあるものですとか、学生さんがインターハイに出場したときに名前が出たりしますよね。あんな感じの素材ですね。

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そうだったんですね。

古川
幕やなんかの掲示が終わったときに、もらいに行ったことも昔はありましたが、今は、そういう看板を制作している会社で「これが端切れなんですか?」っていうくらいのロールになった廃棄処分になる生地をもらってきて、それを使わせてもらっています。

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(会議室の隅に置かれているロール状になった生地)

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廃材だったんですね。

古川
最初のころは、それこそ材料がなくて。「どうしよっか?」って頭を悩ませていたこともありましたが、つながってつながって、そういうご縁をいただきました。

第4回につづく

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