【公務員試験】経験者採用における教養試験対策の進め方とオススメ参考書
経験者採用の教養試験の概要
経験者採用の教養試験の問題数は、自治体によっても異なりますが、だいたい40問で、制限時間は120分です。
問題は「一般知能分野」と「一般知識分野」の2つに区分されていて、以下のような問題が各20問ほど出題されます。
教養試験の難易度は?
公務員試験の経験者採用において、教養試験の難易度は高くありません。
大卒レベルの問題が出題されることもありますが、高卒レベル、短大卒レベルの問題がメインとなりますので、基礎をしっかりと学び直せば、大抵の人は問題なく点数をとることができます。
ただし、一般知識分野の問題に関しては、出題ジャンルがとても幅広いので、すべてを完璧に固めるのには結構な時間がかかります。
そのため、最も出題数の多い「政治」「経済」「法律」「時事」の4分野を固め、それ以外の分野はこれらをマスターしてから取り掛かるのがオススメです。
対策の進め方とオススメ参考書
公務員試験を初めて受ける方には、まずは「数的推理」「判断推理」「資料解釈」を優先的に対策することをオススメします。
知識分野とは違い、直前の詰め込みがきかないので、早めの対策が必要になります。
ただし、しっかりと対策をすれば確実に点に繋がりますので、十分な時間を確保して臨みましょう。
近年の教養試験は、一般知識分野の問題が減少傾向にあり、一般知能分野に重きを置く傾向が強まっています。
そういった意味でも、「数的推理」「判断推理」「資料解釈」の3分野の学習は外せません。
なお、オススメ参考書については「社会人採用」専門予備校Gravity様の記事が参考になるでしょう。
教養試験の点数は合否にどのくらい影響する?
経験者採用の試験内容は、教養試験の他に論文試験と面接試験があることがほとんどです。
このうち、最も重要なのは「面接試験」となるため、教養試験の点数が合否に大きく影響する可能性は低いでしょう。
その一方で、教養試験である程度の点数を取らないと1次試験を突破できない自治体もあるため、それぞれの自治体の傾向を知っておくことも重要です。
ちなみに、特別区経験者採用の場合、教養試験の点数は「足切り」に用いられることが知られています。足切り点が例年定められており、それ以下の点数の場合は自動的に不合格となります。
なお、特別区経験者採用の詳細については下記の記事で紹介しています。
試験問題はどのように作られている?
多くの自治体が教養試験の問題の成及び採点を「日本人事試験研究センター」という団体に委託しているため、同日程の試験では、同じ問題が出題されることも多々あります。
各自治体が独自の問題に変更したりすることも時折ありますが、基本的には同じような問題が出題されます。
そのため、市販されている教養試験の参考書や問題集を使って勉強しておけば問題ありません。
各自治体の過去問は非公開(論文試験だけは公開されていることが多い)なので、市販の教材をやり込めば、対策としては十分でしょう。
ただし、特別区経験者採用においては、他の自治体とは異なり、独自に問題が作成され出題されることになっています。
そのため、特別区経験者採用を受験する場合には、過去問対策が最も重要になるでしょう。
受験にあたってのポイント
試験当日はリラックスした気持ちで臨むことが大切ですが、受験生はやっぱり慣れない雰囲気に緊張するものです。
しかし、制限時間内に自分の力を出し切るには、本試験の雰囲気に慣れておくことも大切でしょう。
そこで、経験者採用ラボでは、予備校などが実施している模擬試験を事前に受けてみることをオススメしています。
また、第一志望の自治体でなくとも、様々な自治体を併願して、公務員試験自体に慣れることも大切です。
しっかり対策した上で挑戦したい気持ちもあると思いますが、試験慣れするためにもどんどん併願をして、そこでの課題をもとに対策をしていくような流れが望ましいです。
教養試験は廃止の流れに?
受験者数が減っていることを受けて、近年は教養試験を廃止する自治体も増えてきています。
具体的には、教養試験ではなく「社会人基礎試験」や民間の「SPI3」などを導入して、選考を進めている自治体が増加傾向にあります。
自治体によっては「教養試験」という名前はそのままなのに、試験内容が「社会人基礎試験」や「SPI3」に変わっている場合もありますので、各自治体の試験案内をしっかりと読み、適した対策を取るようにしてください。
まとめ
経験者採用の教養試験は、あくまでも「社会人経験のある者」に重きを置いているため、難易度は低く、独学でも十分に対策可能です。
「数的推理」「判断推理」「資料解釈」といった一般知能分野の問題、「政治」「経済」「法律」「時事」の一般知識分野の問題を重点的に対策すれば、ある程度の点数を獲得できるでしょう。
また、教養試験を受けるということに慣れておくことも重要です。
本番で自分の力を最大限発揮するためにも、併願受験や模擬試験を検討し、場馴れしながら自分自身の実力を高めていきましょう。