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すっぴん=ありのままの自分、ではない #だから私はメイクする

まあいっか
今日はアイライナーが上手くいって気分が良いから

テレビ東京で始まったドラマ『だから私はメイクする』の1話で、追加の仕事を頼まれた笑子がこう思うのだけど、わたしには未だにこの感覚が無い。
無いからこそ、とても羨ましく感じる。

1話で描かれたのは『マリー・アントワネットになりたい女』だった。

会社の女子トイレでマリー様と呼ばれている笑子にとって、目指すのはお人形さんのようなかわいいメイク。
しかし同僚に誘われて行った街コンでゲットできたのは連絡先ではなく「高嶺の花」「強そう」「一人で生きていけそう」「隙がない」の言葉たち。

結婚を意識するならもう少しメイク薄くしたら?という同僚の言葉にナチュラルメイクにするも、笑子は落ち着かない。けれど気になっている男性からは「今日の感じ、とても好きです」と褒められてしまう。


「ありのままの自分」を見せるためにメイクを薄くする、というのは違う気がする。すっぴん=ありのままの自分、の方程式は成り立たないこともある。

現にドラマを観ていてメイクを薄くした笑子の表情は、いつもの自分の好きなメイクをしている時の表情と比べると、体調悪い?と思うくらい曇っていた。

笑子にとっての「ありのまま」は、好きな濃い目のメイクをした時のお人形さんのような笑子の方だ。


コスメショップのビューティーアドバイザー・すみれの「自分のことを好きになれることが一番大事だと思います」と言う言葉に全てが現れていると思う。

このドラマでは、女性はメイクして当たり前という押し付けは無く、それぞれのメイクする理由(そして時にはメイクしない理由)が描かれていく。

なりたい自分になるためにメイクすることも、モテるためにメイクをすることも、推しのためにメイクをすることも(これは2話の内容)全てのメイクする理由が肯定で描かれる。

「かわいくなりたい」も「かわいく見られたい」もどちらもあって良い。


わたしはまだ「かわいくなりたいからメイクする」というところにまでたどり着けていない。別にそう思うのが正解という訳では無いのだけど、メイクをする理由が自分を喜ばせるためでありたいなとは思っている。
現状は「会社に行くため」にメイクをしていることがほとんどだ。

顔にパックをしたらそのままメイクが出来上がっている、みたいな商品がいつか発売されないかなあと思っているほどには面倒な行為だと感じているし、そしてそう思ってしまう自分があまり好きではない。

かわいくなりたいと思う気持ちは本物だけど、自分の中の何かが邪魔をする。たぶん羞恥心に近い何かが。わたしがやったところで、わたしが買ったところで、って心のどこかがそう言っている。だからデパートのコスメショップの前を通る時にはいつも早足になってしまう。なんだか緊張してしまって。一体、何に対してなんだろう。


面倒だと思いながらのメイクからは卒業したい。
このドラマを観ながら自分なりのメイクする理由が探せたら良いなと思う。

だって「今日はメイクが上手くいってるから」と自分で自分のことを前向きにしてあげられるなんて、とっても素敵じゃないですか。


ちなみに、ドラマ内で「現役BA」って出てきて「現役ビーエー?現役…バア?」ってなっているくらいにはメイクに疎いです。

BA=ビューティー・アドバイザーって一般用語なんでしょうか。


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