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甘すぎた青春のレモンパイ2切れ

「月曜日のわたし、ごめんね!」

こころの中で大きく謝罪して定時になった瞬間から急いでデスク周りを片付けた。内定者課題、勤怠時間まとめ、年賀ハガキの宛名リスト、お歳暮のお礼状、すべて来週の自分に託す。


渋谷の坂を早歩きでのぼり、渋谷eggmanへ。
マカロニえんぴつのツアーファイナル。対バンは2。

eggmanは、いつも看板が可愛くてほっこり。


昨年からずっと言っていた。
「今年観られなかったから来年こそは2のライブを観る」

まさかマカロニちゃんがゲストで呼んでくれるとは。こんな形で大好きなバンド同士で対バンしてくれるとは。12月でギリギリだけど今年彼らを観られて本当に嬉しい!


1曲目から1stアルバムのリード曲『ケプラー』。一気に身体が熱くなるのが分かった。ああ、これこれ。これを聴きに来たんだよ。

ボーカルの古舘くんのライブを観るのは5年ぶりくらい。
前にやっていたバンドThe SALOVERS(サラバーズ)がめちゃくちゃ大好きだった。解散してしまうと知った時はショックだったし、今でもサラバーズはよく聴くバンドのひとつ。解散後、古舘くんのソロCDも買ってそれもよく聴いている。ソロもまた格別なんだけど、やっぱりこうしてバンドとしてステージに立っているところを観られたのが何よりも嬉しかった。

歌がうまい、というのとは違うかもしれない。初期衝動のような熱っぽさを感じる。久しぶりに汗をだらだら流しながら歌うボーカルを見た感じがするなあ。今どき少ないのかもしれないね、こういうバンド。

あと2の特徴といえば、1曲1曲が短いところ。1stアルバム『VIRGIN』全12曲のうち、4分超えはたった1曲だけ。短いけどちゃんと曲の中に起承転結があったり、途中でアレンジが変わったり、曲としての満足度は高い。

曲としての完成度の高さに関して、間違いなくりょうちくんのギターサウンドが大きな魅力になっている。そうなの、今回初めて2のライブを観て「あ!そっか、ギターってりょうちくんだったのか」と思い出してまた一層好きになった。
元・ポニーテールスクライムのギターボーカル。ポニスク時代に一度だけ話したことがあって。その時に同い年だと知って驚いた。りょうちくんは「同い年やったー!よろしくね」と人懐っこい笑顔で握手を求めてくれたっけ。
そんなりょうちくんのギターがもうめちゃくちゃに格好良い。

君はそう 皆よりきっと素敵な社会不適合者さ

LONELINESS BOY  LONELINESS BOY
けど独りの痛みに慣れないでね
たまには誰かを傷つけては
優しさに気づいてね

『LONELINESS BOY』

今回聴けて嬉しかったのがこの『LONELINESS BOY』だったんですけど、サビ終わりのギターのジャカジャンジャカジャンという音がもうたまらなく愛に包まれている気がしてならない。お勧めの1曲です。
ちなみにりょうちくん、最近は銀杏BOYZのサポートギターもやっています。すごいよね。

ライブ会場限定CDの曲も演奏していて、格好良かったので終演後に物販で購入。ライブハウスで聴いて良いなあと思った曲をCDで買う瞬間は幸福だなあと感じます。こうして家にCDがどんどん増えていくんだなあ。配信の時代でもわたしはまだ買い続けるよ。歌詞カードの手書き文字が良かったな。

そうだ。何気なく書き進めてしまったけれど、バンド名は2(ツー)。古舘くんにとっても、りょうちくんにとっても、このバンドはバンドとしてのエピソード2みたいなところがあるから、というのが名前の由来だとか。
SNSでもYoutubeでも「2」だけだとヒットしないですね。笑
この間ライブを観たフレンズもそうだったなあ。ライブ後に感想検索しようとしたら見事に「けものフレンズ」ばかり出てくる時期があった。笑

ドラムが女性というのも格好良いんですよね。yuccoさん。美しく、可愛く、格好良い。古舘くんのボーカルにyuccoさんのコーラスが映える。
ドラムとベースがドンと構えているからこそりょうちくんの激しくてメロディアスなサウンドが響くし、さらにそこに古舘くんの歌が加わって格好良いバンドとなるんだなあ。


そして、主催のマカロニえんぴつ!

今インディーズバンドで個人的に一推しなのが彼らです。現メンバーは4人。全員が音大卒。元々ドラムがいたのですが、脱退していて、今はドラムだけサポートメンバーです。
ちなみに、わたしはそのドラムのひとの大ファンだったのでいまだに寂しい気持ちを引きずっています。。ああ、サティのふとした時の笑顔とドラムと上手なコーラスが好きだったなあ。

今回のツアー、他の会場に行っていた友人から「セトリが良いよ」と聞いていたのですが、本当に良かった!新旧の曲のバランスの良さよ。

この曲のメロディーが好き、とか、この曲の歌詞が好き、とかあるじゃないですか。大袈裟な話ではなく、マカロニえんぴつに関してはどの曲も「この曲のメロディーと歌詞が好き」が当てはまるんですよね。
はっとりくん(ギターボーカル)の言葉のセンスが好きだ。

今回のツアーはシングル『レモンパイ』発売に伴うツアー。こちら王様のブランチのエンディングにも使用されました。おめでとう!
はっとりくんの好きな歌い方がいっぱい詰まっている。

全員が音大出身ということもあってどの曲もメロディーが良いし、アレンジもまた最高なんですよね。あと基本的にキーボードのいるバンドは大好きです。ポップな音のバンドをよく聴いている気がする。

どの曲も好きなんですけどやっぱりわたしは『零色』が好き。

誰も何も体内に入れさせては
絶対にダメだと彼は言う
ただ 今は零色に染まれよ

『零色』

イントロのキーボードのメロディーがずるい。涙腺を刺激される。
自分の目の前に一筋の水面が浮かんで、それがサーっと両方向に開けてぐるりと自分を取り囲むような感覚に陥る。久しぶりにライブで聴けて嬉しかったなあ。最近あまりやっていなかったから。

メンタルが弱った人は自分の体内を何かが支配しているような感覚になることがあると思う、そのモヤモヤした感じを白でも黒でも無い色で表現したかった、と以前はっとりくんは言っていた。その感じがすごく伝わってくる曲だと思う。

アンコールでは、2月にミニアルバムがリリースされること、その特典がアコースティックCDであること(アコースティックの音源化待ってたから嬉しすぎる!)、そのリリースツアーとして初めての全国ワンマンツアーを開催することが発表された。東京はリキッドルームだって。一気に大きくなったなあ。


2もマカロニえんぴつも、まだまだこれからグングン伸びていくバンドだと思うから楽しみですね。来年も2が観たいし、マカロニのワンマンツアーもとっても楽しみ。


eggmanは代々木公園の近くなので折角だし、と毎年恒例の青の洞窟もちょろっと見てきました。

「食欲なくなる色だねえ」
「青は目がチカチカするね」
「寒いねえ」

風情のない会話をしながらそそくさと退散しました。
イルミネーションは温かみのある白っぽいオレンジがいちばん好きだなあ。


さて、仕事が溜まっているので月曜日は頑張ります。

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