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『こんな僕だけど』
不登校とかひきこもりという言葉が
市民権を得て久しいが
僕の場合は、不登校、ひきこもりというより
学校をさぼったり、定職につかないことによって
大人社会にくみこまれることから
逃げていたんだと思います。
学校へ行かずに、僕は近所にある
図書館に通っていました。
ある日、お金が必要になってきたので
工場の仕事の面接に行きました。
そこで言われました。
「学生は雇えない」
そこで、僕は目先の仕事を
ゲットすることにとらわれて後先考えずに、
学校へ退学届けを出してしまいました。
もったいないことをしてしまいました。
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その後、転々とですが
いくつか仕事をするようになりました。
そんな中で、正社員の仕事を
得ることになりました。
英会話学校の営業をすることになったのです。
頑張りました。
給料が完全歩合制なので、テンション高く
頑張るしかないのです。
そしてある日、兄からまとまった金を渡されて
独立することを勧められました。
こうして僕は地元の愛知県一宮市を、離れ
名古屋で一人暮らしをすることになったのです。
名古屋に移っても
営業の仕事を頑張っていましたが
次第に完全歩合制の仕事についていけなくなり
退職しました。
一人暮らしを始めるときに兄からもらった
金があることをいいことに
僕は仕事もしないで
毎日ぶらぶらして過ごしました。
完全歩合制のハードな仕事をしていたので
その反動だと思います。
毎日、サウナへ行ったり、映画館に行ったり
所持金を使い果たすまでぶらぶらしていたので
日払いの仕事をするしかありませんでした。
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水商売の仕事をすることになったのですが
今度はぶらぶらしていた反動で
2~3ヶ月、休みなく働きました。
そんな中、とても可愛い女の子がホステスとして
入ってきました。
僕の方から飲みに行こうと彼女を誘いました。
彼女は応じてくれました。
飲みに行ったあと
彼女は僕のアパートまでついてきました。
彼女と親密な間柄となりました。
僕は彼女のことがすごく好きになってしまいました。
あまりにも好きだということを態度で示したので
彼女は、僕のことを怖がるようになりました。
だんだん彼女の気持ちが
僕から離れていきました。
ふられたわけです。
その店の規則として、社内恋愛禁止だったので
僕は、けじめをつけなければなりませんでした。
罰金30万円を払って、退職しました。
それはとてもショッキングな出来事でした。
罰金30万円よりも彼女にふられたことが
とてもとても痛かったんです。
僕は、ひきこもったきっかけは
人間関係と言ったりすることがありますが
要するに、布団から出られなくなったりしたのは
女性にふられたからなんです。
メンタルクリニックに通院することになりました。うつ病と診断されました。
こうして自分の半生の一断面を慨観して思うのは
自分は弱くてもろいということです。
僕は50歳の中年です。
この年になっても自立できていない僕がいます。
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