胸のしこりが教えてくれたこと 前編

私のnote第1回目の投稿は、私にとっても大切なことを教えてくれた「胸のしこり」について。

2020年は新型コロナウィルスが蔓延し始めて生活様式がガラリと変わりました。仕事の仕方、人との会い方など至るところまで気を遣って生活をしなければいけなくなりました。もう毎日テレビでもネットでもうんざりするぐらい話題はコロナウィルスのことだらけ。うんざりしちゃうけど意識して生活しないといけないから疲れちゃいます。ほんと早く収束してほしい、それを今年初めの願い事にしました。

私も新型コロナウィルスが出始めたことでいろんなことで翻弄されました。今回書きたいと思っている「胸のしこり」についてを書くにあたっても、やはり新型コロナウィルスのお話は出てきます。2020年、何が起きたかを振り返るとき、新型コロナウィルスはやはり切っても切り離せない。それぐらい身体だけでなく人の心、出来事、歴史にも根深く感染してしまったのだと思います。

前置きが長くなってしまいましたが、本題「胸のしこり」について。
連想されることはきっと誰しもが思う「アレ」です。そのアレの正体が何かを調べるために乳腺クリニックに向かうまで、向かってから、そして今思うことを書き記しておこうと思います。

しこりに気がついた

ある晩、いつも通りお風呂に入ろうと脱衣所で服を脱いだとき、ふと右胸の上部で指先に何かが触れました。
「こんなところに骨?」
これがはじめの感覚。
「そんなところに骨なんてないだろう!」と自分にツッコんで終わればただの笑い話なんだけれど、そうはならず、なんかココロがザワつきました。
コロコロとした、1センチぐらいのおおきさの「しこり」がそこにはありました。

「きっと何かの間違いだよぉ、もぉ〜。」と何度も自分に言い聞かせてはしこりを確認。
髪を洗ってはしこりを確認。
お風呂上がってから身体を拭きながらまた確認。
何度も確認。。。

「やっぱり、ある」

これはもしや😨

夏に保険屋さんに行った際、そこにあったおっぱい型乳がん模型を思い出しました。あの時に思った「しこりってこんなに硬いんだなぁ」の、硬いしこり。
触った感じはまさにあの模型のしこりと同じ。

これはもしかして、もしかして。・・・・・。

不安は増していくばかり。
きっと誰もがする「ネットで検索」を私もしていました。そして案の定増していく不安。どこを見ても、なにを見ても「まずは病院へ」。

ということで、夫に相談してまずは診てもらおうと思い予約をすることにしました。

なかなか行けない、行かせてくれない

ふと思い出したのが夏に加入した生命保険(先程触れた保険屋さんのおっぱい模型を触るきっかけになったのはこれです)の免責期間。免責期間にがんや疾患が発覚したら保険が使えなくなります。
加入したのは夏。今は秋。
ま、ま、まさかぁ!と保険証書を確認したら、まさに免責期間中でした。わたしは絶望的な気持ちに。悩んだ挙げ句、免責期間が終わる2週間を待って、そしたら診てもらおうとなりました。
でもネット検索でも出てくるのは「一刻も早く」という言葉。2週間後がとてつもなく長い先に感じました。病院へ行くべきか、それとも待つべきか。夫の転職や引っ越しなどで、万が一があったときは保険で賄いたいと思って入った保険。この判断は本当に難しくて、本当に悩みました。今思っても正しい判断だったかは、分かりません。

2週間はしこりの大きさが変わるかどうかを観察してみようと決め、あまり考えないで楽しく楽しく(楽しいフリをしながら)過ごしました。

それでも、まだ行かせてくれない

やっと2週間が経つぞーというとき、乳腺クリニックを予約しようと電話をしました。​返ってきた言葉が

「仙台へ行かれていたんですね。2週間は受診できません。改めてください」

私たち夫婦はどうしても仙台に行かなければならない用事があり、仙台に行った時期と重なってしまっていたんです。
はい!ここで出てきました、コロナウィルスがもたらす社会的影響。
まさか、まさかでした。更に続く長い長い2週間。これは事前にチェックしていれば回避できたことかもしれないです。それでも、待つしかない2週間。こればっかりは仕方がないですね。
ああ、もう2週間〜。なんてこった〜。
大きくならないかもう2週間、気を紛らわしながらしこりを観察し続けました。

その間のしこりと私たち夫婦

計4週間の間、しこりは大きくなることはなく、どちらかというとアレ、小さくなったかな?と思うこともありました。

わたしはいろんなことで気を紛らわしながら過ごしました。
大好きな麻雀を家族でしたり、カフェにいったり、いつもより忙しく仕事したり。でも年明けの仕事の予定を全然立てられなかったのはこのせいでした。
胸のしこりのことを伝えていたのは夫だけでしたので、夫と二人だけで不安な日々を過ごしていました。夫よ、きっとわたしより不安だったんだろにぃ。そばにいてくて本当に感謝です。

いざ受診

ホームページなどを見て、今度こそは受診できるかを確認して(ここ大事)、万が一の治療もそこで一貫して通えるという比較的新しいクリニックを選びました。事前に問診票をダウンロードして記入し、予約もすべてオンラインで済んだクリニック。到着してみるとプライバシーも守られているし、キレイでひとまず安心。夫には近くのカフェででも待っていてとお願いしました。結局夫はクリニックの駐車場でじっと待っててくれていました。(寒かっただろうなぁ涙)

ドキドキ待っていたらすぐに番号が呼ばれ、マンモグラフィー、エコー検査とあっという間。その後写真を見ながらすぐ先生のお話を聞くというスムーズな流れ。
なんともまぁ早く終わったなぁなんて呑気に椅子に座った私でした。

先生「これね、ここね。あんまり良くなさそうだな」

心臓が一瞬止まった気がしました。

先生「あとね、リンパも気になるなぁ。時間ありますか?細胞取って検査しましょう」

冷静を装いながらも心拍数が上がっているのが座りながらでもわかりました。
あぁ。しこりだけじゃなかった。リンパも。ってことはもう転移か。などなど悪い方悪い方と思い始めた私。無駄にいっぱい出るため息。
ため息はいくらでもついていいよ、と声を掛けてくれた看護師さん。

検査を待つ間、看護師さんに心配に思ってることを話したら気持ちが楽になっていくのがわかり、冷静になっていくのもわかりました。ホントに看護師さんの優しさに助けられたぁ、と思います。ありがとう、看護師さ〜ん!

その優しさのおかげか、検査も全部やってもらって、ガンだったら思いっきり闘おう!っていう気持ちに20分ぐらいで変わっていきました。(はやー!笑)

そしていよいよ細胞取ります!
まずはリンパの方。
リンパのところは麻酔できないらしく、代わりに保冷剤で思いっきり冷やされて寒いなぁって思っていたら終わりました。採血と同じ感覚でした。ただ、脇からの採血。

続いてしこりの細胞取ります!
畳針か!ってぐらいの注射をおっぱいにブスッ、ブスッて何回も刺され細胞を採取されました。こっちの方は麻酔が効いているから全然痛くないです。でも、圧迫感と採取するときの音に圧倒され気味でした。針の大きさにビビってずっと目をつむっていたわたしは、深呼吸。いや、ため息で呼吸を整えます。
「瞑想したい。瞑想したい。瞑想したい。出来なーい!!」
と思ったら終わり。針の太さが太さだからか、止血をするためにタオルでグーッと看護師さんに長い時間押されていました。その間もまたおしゃべりでリラックスタイム。看護師さん、ホント偉大!
終わった頃には貴重な体験だったなぁと感慨深くなっていたわたし。なんて呑気なんだ…。
そして諸々の手続きを終え、1週間後の病状報告の予約をして今日の受診は終了。夫の元へと戻りました。
私はもう結構スッキリしちゃってる感があったので
「なんか、怪しいらしいよ。リンパも怪しいらしいよー」
と呑気に今日の報告を。

夫「・・・。」

返事はなかなか返ってきません。
それは仕方がないよね。
びっくりしたよね。
ごめんね、呑気にこんなこと言っちゃって。

夫の顔を見て、「あ、わたしには怪しい『胸のしこり』があったんだった」と、またザワつき始めたわたしのココロでした。

後編に続きます
胸のしこりが教えてくれたこと 
後編|コモリのモモ #note https://note.com/komori_momo/n/nf62d5a3f6e81


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