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利用者さん、ひとりひとりを理解する。|インタビュー 支援員の今|2021年01月

こもれびグループで、支援員として働く、Dさん。就労継続支援A型を利用する障がい者の人たちに対して、就労支援を行っています。入社、2年目の【今】について教えてもらいました。


■こもれびグループに入社した、経緯を教えてください。

もともと障がいをもつ人たちに関わる仕事を探していた訳ではなかったです。
家の近所で勤務でき、フルタイム(正社員)で働ける仕事がないかと、インターネットで求人検索をしていたら、たまたま、こもれびの求人(支援員の求人)があったんです。求人には、残業がほぼなく、子供の都合も聞いていただける、とありました。私には、小学生の子供が2人いるので、助かるな、と思い、求人に応募しました。
面接で、社長から、障がいのこと、就労支援の必要性など、いろいろなお話をうかがい、まったく未知の仕事ではあるけれど、まずは、やってみないとわからない、新しいことを0からスタートしてみよう、と決め、こもれびに入社することになりました。不安がなかった、といえば、嘘になりますが、チャレンジしてみよう、という気持ちの方が、大きかったです。

入社してみて、実感したことは、障がいの名や見た目だけで、その人のことを理解することは、できない、ということです。同じ障がいをもつ人でも、障がいの重さ・軽さ、できる仕事の内容、精神面の状況、ひとそれぞれで、ひとくくりにはできないですし、いっけん、障がいがあるように見えなくて、一般就労が可能そうな人でも、よくよく、その人のことを知っていくと、その人ならではの、悩みや問題を抱えていることが、後になって、わかってきます。
利用者さん、ひとりひとりを理解し、ひとりひとりにあった支援をすることが大切なんだと、思っています。


■具体的にどのような支援を行っていますか?

今は、就労継続支援A型の利用者さんで、パソコンを使って仕事をする人たちの支援をしています。精神、身体、知的、さまざまな障害をもつ人たちが働いています。その人の能力や希望、将来就きたい職種によって、担当する仕事は異なり、データー入力、ブログやSNSの更新、イラスト・POPのデザイン、企業ロゴの作成、Tシャツデザイン、ゲーム開発、WEB販売など、多岐にわたります。
デザインのソフト未経験でも、ここで、やり方を覚え、さまざまなイラストやデザインを描くようになれる利用者さんもいます。

私の仕事は、利用者さんたちが仕事をしている時間は、その見守りをすることが基本です。そのなかで、利用者さん自身では、解決できない、疑問や問題があれば、それを聞いて、必要なアドバイスをしたり、一緒になって問題を解決したりします。それでも、解決できない問題は、施設長や、まわりの支援員、本部の社員の皆さんに相談し、問題の解決をはかっています。そのため、利用者さんの近況や課題などは、終礼等で、他の支援員や施設長と、情報共有しています。

利用者さんの、その日の体調や仕事の様子などを書類にまとめる、いわゆる事務的な仕事もあります。入社してみて、意外と多いなと思ったのが、この仕事です。

支援をする際、気をつけていることは、早口で話さず、ゆっくりと話しかけることです。癖でついつい早口になってしまうのですが、それでは、利用者さんが、とまどってしまい、話の内容を理解できない場合があります。相手がリラックスして、話を聞き取れるように、気をつけています。
メンタル面のケアが必要な場合もあるので、その際は、特に気をつけるようにしています。


■支援員として仕事をするなかでのやりがいは何ですか?

やりがいに思うのは、毎日、様子を見ながら接していく中で、少しずつでも、ゆっくりでも、利用者さんと信頼関係が作られているな、と感じるときです。
また、自分の助言やアドバイスが、利用者さんの役に立ち、悩みが解消されたり、ポジティブになってくれたりするときは、うれしいです。

一般就労にむけて、努力している利用者さんをみるのも、うれしいですね。担当する利用者さんが企業の選考を受けているときは、はらはら、ドキドキ、しながら選考の結果を待っています。


■支援員として仕事をするなかでの苦労はありますか?

障がいをもつ人たちは、本人にしか、わからない生きづらさや苦しさをもっていて、つらい思いをしています。当事者本人にしか、わからない、そのつらさを、どんなに理解しようとしても、本人と同じように理解することは、難しいことだと感じています。
ただ、結果的に、理解しきれなくても、理解しようと努力することは、とても大切なことだと、思います。その努力によって、利用者さんとの信頼関係が作られ、支援の幅が広がると思うからです。


■今後の目標や、将来の夢があれば教えてください。

自分自身の目標は、今よりもっと、利用者さん、ひとりひとりを理解して、支援の幅をひろげることです。

こもれびには、今よりもっと、大きな会社・施設になって、障がいをもつ、たくさんの人たちに、就労の機会を提供できるようになっていってもらいたい、と思います。そして、ひとりでも多くの利用者さんに、一般就労をしてもらいたいです。

また、こもれびは、障がいをもつ人たちに対して、グループホームや老人ホームなど、生涯(障がい)一貫したサービスを提供することを理念としているので、その実現も一緒になって、見守っていきたいです。