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第10回 【コンサルHACK】宿題や質問を繰り返しながら、戦友になっていく

りこ 今回は記念すべき第10回です!

吉野 前回に引き続きコンサルHACKシリーズということで、『戦友を作っていく大切さ』というお話をしていきたいなと思っているんですよね。
企業のコンサルをするにあたって、当然問題解決や、会社の成長を支援するということを命題にしているんです。その中で、そのプロジェクトに関わる人たちといかに戦友になり、一緒に戦っていくかということを考えてやっています。そうすると、そのプロジェクトが終わって、なんならその人や出世や転職でその会社を離れてしまっていることもあるんですが、それでもずっと付き合いが続いたりするんですよ。「ご無沙汰ですね」「また、飲みに行きますか」てな感じで。

りこ (笑)

吉野 一期一会、じゃないですけど、せっかく出会ったからにはいい仕事をしたね!って思っていたいじゃないですか。同じ釜の飯を食って、良いことも、悪いことも共有しながら成長していくのが良いんですよね。


課題や宿題、タスクを振って考えさせる機会をつくる

吉野 簡単に言えば、いかにコミュニケーション濃度を高めていくか、ですね。その時に「宿題」とか「質問」というのを遠慮せずに相手にぶつけていくことが結構重要だと思います。

りこ 宿題ですか。

吉野 そうなんです。クライアントに対して遠慮して宿題を出せないコンサルタントって、結構いるんですよね。「次回までにこれをやっておいてくださいね」とか「来週までにこれについて考えておいてくださいね」みたいなタスク、宿題をどんどん出していきましょう。宿題っていうのは、つまりはクライアントに考えさせる時間なんです。自分が巻き取って、「こういう解決方法ありますよ」って提示するのももちろん重要なんですけど、やっぱりできるコンサルタントというのは、クライアントに考えさせるい方を付けられるコンサルタントだと思ってるんですよね。
この重要性については僕もだんだん分かってきたというところがあります。これができると組織が強くなっていくんですよね。プロジェクトのリーダーの方たちがその宿題をこなすことによって、考える力が身について、プロジェクトをマネジメントする力がついていく。そういう人たちがその後どんどん役職を上げていったり、組織を大きくしていく力を付けていくんですよ。


宿題を出す時の注意

吉野 「宿題」を出す時には注意しなくてはいけないことがあります。それは、漠然としたものにならないようにすることです。「過去のデータください」「まとめておいてください」とかっていうだけではなく、その「宿題」の目的はなんなのか、どういった期間でどういった切り口でやっていくのか、といった明確なやり方みたいなことを相手に提示する必要があると思います。

りこ ただの作業にならないよう、考えるきっかけにするため、ですね。

吉野 そうです。考えることにまだ慣れてなかったりするパターンもありますので、漠然としたことでなく、具体的に一緒にやっていく感じです。

りこ 以前から吉野さんはおっしゃってましたが、吉野さんのサポートが終わった後も会社が上手く回ることが大事ですよね。いなくなった途端にまわらなくなってしまうのは良くないサポートだって。

吉野 おっしゃる通り。僕がいる期間にはプロジェクトマネジメントができて、こんなふうに成長できて…となるのに、抜けた途端に成長速度も止まりました、みないなことになってしまうと意味がないので。いかに組織の力を付けていけるか、というところが大事で、それってもう本当に「宿題」をこなしていくしかないんですよね。売れるコンサルタントはこの重要性を分かっているので、遠慮せず、どんどん「宿題」や「質問」をしてクライアントに考えさせるということをやっていければと思っています。

りこ アメとムチじゃないですけど、ちょっと厳しいような課題を与えつつ、それを一緒に乗り越えることで「一緒に戦ったなあ」と思うことで戦友になっていくんですね。


アメとムチのバランスもコンサルタントの腕の見せ所

りこ 「くそー!」と思われたり、「悔しいな」とかって相手に感じてもらいながら、徐々に強固な信頼関係になっていくということですよね。どれくらい厳しさや大変さを出すのか、どのくらい楽しく仲良くやるのか、みたいなバランスは難しくないですか?

吉野 うんうん、難しいですね。それは、企業の体質や、そこに集まっている人の年齢層とかによっても違うかもしれないですね。

りこ プロジェクトメンバーですね。

吉野 今の若い子って、上から目線で「あれやれ」「これやれ」と言っても受け付けないタイプが多いですね。腹落ちできるとやれるパターンです。一方で、明確な指示にひたすら従いたいタイプの人もいるんですよね。会社の性質、文化、また、そこに集まっている人たちのキャラクターにもよりますし、そのスキルなんかを見ながら使い分けてますね。

りこ 顧問型コンサルタントの技術ですね。腕の見せ所だ。

吉野 僕が顧問型コンサルタントになるのにお勧めしている50歳以上の方々だったら、そういう技術はすでにあると思うんですよね。
問題解決能力は当然コンサルタントとして必要なんですけど、もっと隠れている問題を見つけていく能力も重要なんですよね。氷山の下に埋もれているような問題が、実はあったりするんですよ。それを見つけるためにはやはり「質問」「宿題」を繰り返すことで見えてくるものがあります。

りこ そういうわけで、やっぱり「質問」や「宿題」を遠慮なくやっていった方が絶対良いですね。

吉野 僕もそうでしたけど、中間管理職みたいな人は、本当に上からと下からの板挟みになったり、人事評価で悩んだりとか、色々と大変なことをやってきたと思うんですよ。そういう方々の方が相手の立場を考えられると思うんですよね。
これがもし、新卒でコンサルティング会社に入って、むちゃくちゃ頭は切れるし、出してくる回答はごもっともなんだけど…みたいな人を相手に、組織が動くかというと、実はそんなことないんですよね。正しいことを伝えたとしても思った通りに人が動くわけではないんです。特に、顧問型コンサルタントがメインの対象としているのは全国の中小企業なので、なおさら重要になってくる気がします。

りこ なるほど。

吉野 自分は自分で答えを持っているんだけど、相手に質問をして考えさせて答えを引き出す、そんな質問力が大事ですね。相手が腹落ちする。


子育ても一緒?「なんでなんで期」の対応

吉野 こういう話って、今日の雑談でしていたような子育ての話にも共通するものがありそうですね。

りこ そうなんですよ。今ちょうどそのことを思い出してました。
うちの3歳児なんて、今「なぜなぜ期」なんですよ。「なんで?」「どうして?」ってすごい聞かれるんです。初めのうちはがんばって答えていたんですけど、これ、自分で考えさせた方がいいんじゃない?と思ったんですよね。
私が答えを教えるより、自分で考えた方が力になりますよね。

吉野 そうですよね。


起業家精神を育てるリクルートの人の口癖「君はどう思うの?」

吉野 リクルートという有名な会社がありますけど、リクルートの方とお話をしていると口癖のように「君はどう思うの?」って言うんですよね。

りこ 今すごく、リクルート出身の知り合いの方の声で再生されました(笑)

吉野 やっぱり起業家を輩出するリクルートの文化ですよね。
まあその発言も、それだけ聞くと突き放すようにも聞こえますので、「僕はこう思うけど君はどう思う?」という感じで会話や質問などでやりとりをしながら、距離感を縮めていく必要がありますけどね。

りこ ひねり出してでも自分の言葉で喋ると改めて考えさせられたり、「自分ってこう思ってたんだ!」と気づかされたりしますよね。

吉野 質問力、大事ですね。


研修もコンサルタントの役割

吉野 中小企業のご支援をしていると感じるのですが、経営者と現場の距離が近いんですよね。それは良いことでもありながら、一方では、経営者自ら現場への教育をしづらい、ということがあるんですよね。大企業と違って総務部とか人事部とか、そんな部署自体がなくて研修制度がなかったりするんですよね。コンサルタントの役割の一つとしてこの研修を行う、というのがあるんですよね。

りこ 人事部なんかが行う教育係みたいな役割を顧問型コンサルタントも担えるということですね。

吉野 そうです。
研修会社にお願いすることもできるんですけど、お金もかかるし、当たり外れもあります。

りこ 突然来た人よりは、コンサルとして入っていただいている吉野さんに教えてもらえる方が嬉しいですよね。

吉野 そうですそうです。
僕がサポートする期間、ずっと問題解決やプロジェクトマネジメントに忙殺されている、ってことはないんですよね。どこかで休憩が必要だったりします。その休憩の時に自分がこれまで培ってきた仕事とか営業術を研修プログラムにまとめて、2~3時間の講義をしていくことをお勧めしています。

りこ なるほどなるほど。

吉野 月額のフィーの中でやってもいいし、別でお金をもらってもいいと思います。
自分の生の経験をお話することで、Google検索とか本では得られない話なので喜ばれますよ。

りこ 会社内の人よりは、外から来た人に教えてもらうことで新しい考え方に触れられますよね。


コンサルタントはまさにコーチ

吉野 昨日も戦友と飲んでたんですけどね。

りこ (笑)

吉野 「最近どうですか?」なんて話していたら「また一緒に仕事をしましょう」みたいな話になりましてね。改めて、戦友って重要だなと思ったんですよね。

りこ コンサルタントの仕事のイメージって、教えてあげる、困っている課題を助けてあげる、というイメージだったんですけど、クライアントさんを成長させるために「課題」とか「宿題」とか「質問」をして鍛えてあげる、みたいなそういう厳しさも乗り越えることで戦友になれるということですよね。

吉野 ほら、ライザップってあるでしょう。ダイエットプログラム。これって何が素晴らしいかというと、自分についてくれるコーチですよね。このコーチを裏切れない、みたいな心理的なところがあるから頑張れるらしいんですよね。

りこ そのイメージ、コンサルにぴったりかもしれませんね。こうやったら痩せますよ~とかこうやってマッサージするよ~とかじゃなくて、その後自分一人でもやっていけるように、信頼関係をもとに鍛えてあげるって感じですよね。

吉野 そうです、そうです。

りこ 「吉野さんのためなら頑張ってやるぞ」みたいな。

吉野 ふふふ。僕のためと思ってくださると嬉しいような、こそばゆくなるんですけど。
でも本当そうなんですよね。


子育てでも第3者の存在は大切

吉野 こういう考えをね、子育てにも生かしたいんですけど…子育てとなるとなかなか…「これはダメ!」「こっちのがいい!」なんて言っちゃうじゃないですか。

りこ でも子育てこそ、第三者の存在って大事じゃないですか?第三の大人に言われるのと、親が言うのってやっぱり違うと思います。

吉野 ああ、そうか。だから塾とかって必要なのか。

りこ そうですそうです。習い事とか、保育園、幼稚園とか。

吉野 確かに。第三者っていうのは何事にも大事なのかもしれない。

りこ 今回は、『コンサルタントHACK 「宿題」を繰り返しながら戦友になっていく』というお話でした。

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◎吉野 隆行
関連リンク
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◎須村 りこ
京都市在住、2歳男児の母。
これまで某国際空港のグランドスタッフや学習塾の講師、科学館スタッフなどの仕事をしてきたが、結婚、引越し、夫の転勤、出産、育児などライフイベントに伴い転職を繰り返す。
家族、自己実現、仕事をバランスよく並立させたいと考え、2022年4月からフリーランスに転向。
現在はオンラインで、宅録ナレーション、オンラインセミナーの運営サポート、ライティング、事務作業など様々な仕事の受託や、子ども向けのイベントの企画や実施などをしている。
会社員時代の収入を取り戻せるよう模索中。
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