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去り行く4月へ想いを馳せる

34歳11ヶ月で第一子が産まれました。
34歳3ヶ月で人生で初めて妊娠検査薬を購入したとき、まさかこんなに可愛い子が産まれてくるなんて夢にも思いませんでした。言い換えると自分の子どもはやっぱり1番可愛いと感じます。

20代後半の私は、子どもを持たない人生について本気で考えていました。
なぜなら、私がこれまで過ごしてきた人生の中で、辛すぎて仕方がなかった時期に『人生がこんなに辛いものならば、早く終わらせたい』と、毎日願っていたことがあるからです。
生きていくことがこんなにも辛いなら、そもそも人生を始めない方がいいと…だから子どもを生まない人生の方が、生まれてもいない子どものためだと考えたからです。子どもを生まないことを選択する人も、かなり真剣に子どもについて考えているんですよね。

そんな状況から脱却した後に、旦那さんと出会いました。初めて会った時は、年齢差で相手にされるとは思わなかったのでお付き合いすることになるなんて、これっぽっちも思ってませんでした。
人生とは予想ができない事ばかり、行き当たりばったりの方が上手くいくのかもしれません。

学生の頃の恋愛とは違い、大人になると“今日までどのように生きてきたか”という疑問が生まれて然るべきです。特に隠すことでもないと思い、それまでの自分の話を彼に聞いてもらいました。
同年代の人にその話をすると大半は「この先どうするの?」と先の計画について話さなくてはいけないことがほとんどで、急かさず見守ってくれたのは両親だけでした。

そんな中、私より若い彼は私の話を聞き『頑張ったね!休んでいいよ』と言ってくれました。両親以外で結果を求めない反応に驚いたと同時に、この一言に心が救われました。

恋は落ちるものとはよく言ったもので、それからは10代の恋愛のように光の速さで彼にハマっていきました。

LINEが来るのがとても楽しみでスマホが気になって浮き足立つ心
どんな些細なことでも知りたいと思う好奇心
手を繋ぐだけで得られる安心感
長い時間一緒に居たいと思う思春期のようなわがまま
嫌われないかと不安になる憂鬱さ

どれも新鮮で懐かしく、30歳を過ぎてもこの感覚を味わえるのは贅沢ですね。

彼氏から旦那さんに呼び名が変わってしばらくした頃、我が家にわんちゃんがやってきました。結婚しても旦那さんと二人の時は恋人の延長といった感覚でしたが、わんちゃんが加わったことで一気に家族になった感じが増しました。
きっと、協力して守らないといけない存在ができたことで共通の目的が無意識に生まれたのだと思います。
家族ってこうやって形成されていくのかぁ~なんて一人で思ったりもしました。

その時、私の年齢はすでに34歳。出産時の年齢を考えると、ぎりぎり高齢初産にかかるかかからないかのタイミング。改めて子どもについて考える機会が巡ってきました。
6、7年前の人生に絶望していた頃とは違い、大好きな人と結婚して、わんちゃんを家族に迎え、人生幸せなこともたくさんあると感じさせてくれた3年間。人生が辛いのではなく、辛くなる生き方を選択していたのだなと今なら思える。幸せなことだってたくさんある。

旦那さんも私も初めて子どもに対して前向きに考えた矢先、妊娠が発覚しました。ずっとどこかでこっそりスタンバイしていてくれたのだろうか?と思うようなタイミング。

そんなことは全く知らない息子が、先日無事に生まれました。

生まれた瞬間、生んでよかったと…子どもを諦める人生じゃなくてよかったと心の底から思いました。できてしまった妊娠線も息子がお腹にいた証拠だな…とか、左にばかりできたのは旦那さんがいつも私の左側に寝ているので、私は左向きでばかり寝ていたから…と思ったら、消えない思い出として残ったことを嬉しく思います。
あれだけ、人生の残り時間が早く過ぎればいいのにと思っていた私が、過行く時間を惜しむようになりました。

わんちゃんも今日が1番若い。息子も今日が1番小さい。

息子が○歳の時、わんちゃんは○歳で…と考えることが増え、今とても幸せな時を過ごしているこの時間にも限りがあることに寂しさを感じてしまいます。

きっと、今がとても幸せなんです。
先日35歳になりましたが、結婚してわんちゃんを迎えて息子が生まれて…どれもとても幸せな経験です。

私の夫になってくれて、わんちゃんの飼い主になってくれて、息子の父親になってくれて感謝しています。ありがとう。

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