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今では考えられない採用条件「30歳以上の男性で、既婚者であること」

先日、採用の現場で
沖縄の本土復帰直後のお話を聞きました。

その方の職業は、結果としてそれではないんだけど、バスの運転手さんはその頃人気のお仕事で、
「30歳以上の男性で、既婚者であること」が応募条件。だったそうです。

あくまでその方の記憶では。ですが…
なんとまぁ、ジェンダー視点でも法律的な視点でも、人材不足の視点でも、今では考えられない条件ですね。

とは言え、言いたいことはわかります。
人気職種で、人余り時代で、仕事が少ない時代。
生活も安定していて、すぐ辞めない、責任感のある、一家の大黒柱募集。
という意図だったのだと推察されます。

時は流れて、約50年後。
かなり深刻な人材不足業界になっているのがバス運転手。

そういや、コロナ前に
総合事務局の担当部局の方が、バス業界の方向けに僕のセミナー企画してくれましたが、
後にも先にも、セミナー中に寝ている人が複数いたのは、あのセミナーだけだったなぁ…。
と、思い出し、合点がいきました。

なるほど、もともと超モテモテ、だった方々なんですねぇ。
もしくはその難関をくぐり抜いてきた。という自負がある方々。

そのマインドがまだ変わっていないとしたら
そりゃ、まぁ、採用を勉強する前に、社会の変化をお勉強しないといけなかったんのかもしれません。

ま、この傾向はバスの運転手さんの業界に限らず
けっこう、あちこちで散見されます。

人手不足だー!と業界ごと困っている方々の多くは
団塊ジュニア世代以降、減り続けている人口減のグラフを彼らが50代になるまで、自分事として見ることをしてこなかった方々でもあります。

やれることは、たーくさんあったし、
今からでもやれることは、たくさんあります。

でも、まずは自分をアップデートして
社会と今を受け入れること。
それが採用の一歩目かもしれません。

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