演奏の動きを言葉で教えるなら、言葉を尽くすしかない

0.25秒で、弓を50cm使う
これくらいの速度は当たり前になった方がいいんです。
でもなかなか上手くいかない。
速くしても弓遣いが雑になってしまう。
肩からの動きになってしまう。
曲の中で使えない。
などなど、目標は山積みだったりします。

今日の生徒さんは、ふと「弓を遠くに放り投げる感じで!」
と伝えたところ、一瞬で良い感じの弓速を得られました。

正しい伝え方とはなんでしょうか?とても難しいですね。
何筋と何筋を動かして、何関節は固定で、
とか、それは明晰な説明ではあります。
冒頭の「0.25秒で、弓を50cm使う」も真っ当な説明ではあると思います。

しかし、やはり楽器というのは他の運動感覚を元に教えるのが
一番良いのかも、と思うことがよくあります。
もちろん、感覚的でない説明が役に立つこともあります。
なので、言葉で伝える場合は、色んな言葉を尽くすしかないです。

100%抽象的なら「燃え盛る炎に飛び込むように弾きましょう!」
50%抽象的50%具体的なら「弓を遠くに放り投げる感じで弾きましょう!」
100%具体的なら「0.25秒で弓を50cm使って弾きましょう!」

本当は生徒さんの手を取って一緒に弾くのがベストです。
動きは動きで伝える。絵は絵で伝える。言葉で伝えるのは遠回りです。

そして、
古武術の師匠の家で1年床磨きをしていて、やっと立ち会い。。。
しかし、床磨きのあの動きが、気づけば古武術の動きだった。。。
みたいな教え方はとても理に適ってますね!

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