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第1回「ふたりでおかしな休日を」

みなさん、スタッフのこばとです!
今回は、2月に行われた、『コミタス』+第1回目の読書会の開催報告レポートです!

『コミタス+』第1回目について


第1回目は、2/13(日)20:00~22:00で、Zoomを用いての開催になりました。
今回の題材本は、『コミタス+』スタッフでもある漫画家、伊藤正臣さんの著書、「ふたりでおかしな休日を」でした。
今回はスタッフを含めて11名の参加となり、当初予定していた人数よりも多くの方が参加してくださって、非常に嬉しかったです。

今回は、1巻の内容のみでのディスカッションとなりました。

このコミックのスピンオフ、『ゲイカップルがコストコに行ってビックリした話』がtwitter上で話題となり、8.2万いいねを獲得しています(2022/3/24現在)!

この投稿が反響を呼び、様々なネットニュースに取り上げられました。

本作は、不動産業を営む山村俊光(トシくん)と、介護職の椿坂権太(ゴンちゃん)の2人が主役です。毎週水曜日はトシくんがお菓子を作り、2人で過ごす貴重な時間。そのお菓子はゴンちゃんの健康を気遣って全てカロリーオフであるという所も、本作の推しポイントの1つ。そんな2人をとりまく、色んな人たちも物語に彩りを添えてくれます。

今回は、参加者の皆さんと題材本についてのディスカッションの後、作者の伊藤さんへの質問コーナーの時間を設け、より作品について語り合いました。

こんなことを話し合いました!

①こずえさんについてーいるよね、こんな人

こずえさん、というのは、トシくんの勤務する不動産会社の女性社員さんです。参加者の皆さんが、こずえさんというキャラクターに色々感じておりました。

・(とある研修会に参加したとき)当事者のモヤモヤを伝えきれてないと感じた…ありがた迷惑だなと思う。今の若者世代ではジェンダーが流動的。ジェンダーという枠にとらわれない部分がでてきている。
・図書館で働いていると女性が多く、ゲイの知り合いがいるとマウント取ってくる上司がいる。悪気なくても無理解から周りを傷つけてくる
オープニングにこういう人が出てくるのが素晴らしい。BLに寄せていると思ったが違った。ゴンちゃんがちょっと太っている、本屋(のマンガ)には太っているゲイ(が描かれているもの)はいない。ゴンちゃんは女性に対してすごくキツいというところがリアルで面白い。
・こずえ推し、「マツコみたいな人」というパワーワードがすごい。
・こんなマンガがあるんだ…と思った。
・最大のオリジナリティはこずえさん。彼女の存在感はでかい。ラスボス的な存在。
・(こずえさんを)好きとも嫌いとも言えないなんとも言えない気持ち。仕事場に彼女の男性版がいる。LGBTQ+に対して勘違いした発言する。「ん?」と思った。女装好きな人のことを「おかま」と言っていた。一人称としてのおかまと他者が言うおかまの区別がついてない。
・こずえさんを見た時、複雑な気持ちになった
・(こずえさんは)思い込み全開だったけどだんだんbetterなっていくのがいいなと思った。

・ゴンちゃんの言動が可愛い。これから伸びるキャラだと思う。

②しんごさんの魅力についてー記号としての「ノンケ」

しんごさんは、ゴンちゃんのお友達でゲイバーのママ「ポロリン」のパートナーさん。参加者のある方が、「しんごさんの魅力が分からない…」と言ったのをきっかけに、皆さん色々意見をくださいました。
○信吾さんの魅力
「ノンケっぽさ」がエロい
・レズビアン界隈でもノンケを落とすのはすごいこと。
「ノンケ」という記号がエロいのでは、ノンケを落とすことに魅力がある。
・個々人的には萌えないが、バツイチ子持ちなのがイイ。
ノンケの世界に傷付けられ振り回されている私たちにとって、ノンケを落とす、ということには世界がひっくり返ったくらいのエネルギーがある
・信吾さんはアプリで出会ってる時点でゲイだと思う
宝石の原石を見つけた感じ。ママというプロが見つけたのもミソ。
・ノンケラベルといえどそこで落ちたら、ノンケじゃない。

③気になったお菓子について

本作では、いろんなカロリーオフのお菓子が登場しますが、参加者の皆さんも気になったお菓子がいくつかあったようで…
・酒粕チーズケーキ:味が想像しにくい
・ココナツロールケーキ:クリームの応用が利きそう
・アーモンドミルクプリン:卵しっかり系のプリンが好き、ゴンちゃんの「鈍角切りで!」のセリフがよかった
・オートミールクッキー:毎日オートミール食べるから
また、今後作中で出てきてほしいお菓子に、
和菓子。カロリーが低いからよさそうかも、大福とか?
といった意見も挙がりました。

伊藤正臣さんへの質問コーナー

伊藤さんに寄せられた質問では、
・なぜゴンちゃんが介護職なのか?という質問について。
セクシュアルマイノリティは内的にしんどさを抱えてきたから、人に寄り添うことをしたい人が多い、という伊藤さん自身の考えがありました。
・レシピはどこから持ってきている?という質問では、伊藤さんが実際に参考にしている料理本を紹介しました。
その他にも、
・トシくんとゴンちゃんの距離があるのはなぜ?…etc.
など、多くの質問が挙がりました。

その他に挙げられた意見として、
・129pのケンカのシーンがとても良い
・みんなの話を聞いてたら、信吾さんへの妬みが入っていたことに気がついた。
・こずえのような人に自分が消極的な態度だったから、彼女にムッとしてたことに気がついた。
・ポロリン推し、辛辣なことを言うけど温かい人。
がありました。

初めての読書会開催を経て

第1回目、無事に終えることができホッとしております。
コミック1冊でも、皆さん色んなことを考えたり、感じたりしながら読まれていたんだな、と実感することができた2時間になりました。
本を通して、また、このような読書会を通して得られる新しい考え、コミュニケーション、そこに、読書会の醍醐味があるのだな、と、私も改めて思うことができました。
今回参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。

次回読書会のお知らせ

次回の読書会の題材本と、開催日が決定しましたのでお知らせいたします!
○日時:4/23(土)(時間は追ってご連絡します)
○開催方法:Zoomを用いてのオンライン形式
○題材本:『怪獣になったゲイ』ミナモトカズキ著
○申し込み方法:『コミタス+』のtwitterアカウント、あるいはスタッフこばと(@dmmls401abc)、伊藤正臣(@itoomi)へDMをお願いします。
詳細はまた決まり次第、SNSなどでお知らせいたします。

次回への参加、心よりお待ちしております!
また、『コミタス+』をこれからもよろしくお願いいたします。




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