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JFL 2024

1/3を過ぎて

 今年のJFLリーグ戦も第10節を終えた。まだ先は見えないが、第10節終了時点で首位は高知、2位に枚方、以下 Honda 、沖縄、栃木C、滋賀、V三重、マルヤス、V大分、鈴鹿が混戦状態で続いている。
 J3参入のためには、既に明らかなように「ライセンス取得・ホーム観客数平均2,000人達成・順位2位以内」の3条件を全て満たす必要がある。これらについて、現在8位までと同じ勝点の上記10チームの中でJリーグ参入を目指さない企業チームである Honda とマルヤスを除く8チームについて参入の可能性を検討してみたい。
 まず、2024年度J3ライセンスを取得しているのがレイラック滋賀・ヴィアティン三重・ヴェルスパ大分の3チームである。参入に際しては2025年度のライセンスが条件となるが、新たに加わりそうなのは栃木シティ、2024年度の申請を辞退した高知ユナイテッドと、以前の不祥事で制裁を科されたままのアトレチコ鈴鹿については不透明な状況にあると思う。
 次に観客数、以下に第10節終了時点での順位、ここまでのホームゲーム累計・平均・最大観客数、残り試合で平均2,000人達成のために必要となる平均観客数を示す。

JFL2024 第10節までのチーム別観客動員

 ここで、平均で500人未満、最大でも1,000人を超えない沖縄と鈴鹿については、平均2,000人達成は現実的に不可能と言わざるを得ず、また枚方についても入場定員2,500人の「たまりく」をメインのスタジアムとしていることから達成は困難と考えて以後の検討から外すこととする。
 残った5チームの中では、滋賀が開幕戦で4,000人を超えるなど既に平均2,000人を超えていて、このまま上位を続ければ間違いなく達成する状況にある。また、V三重も常に1000人を超える安定した集客実績を示していて、J3参入が視界に入ってくれば平均2,000人達成は十分可能である。V大分はここまで平均1,109人とやや苦しい状況にあるが、JFLではかつて優勝した経験もあり(その時はライセンス無しでJ参入できず)、地元の盛り上がり次第ということになろう。
 注目すべきなのはJFLに昇格してきたばかりの栃木シティFCである。長い伝統をもつチームで組織も確りしており、J3規格の専用スタジアムを既に保有しているので、ここも今後の成績と経営戦略によっては平均2,000人達成の可能性も高いとみられる。
 観客数という点で最も厳しいのが、皮肉なことにここまで首位を独走してきた高知ユナイテッドである。ホームスタジアムの春野陸上競技場が15,000人の収容力を持つとはいえ、今後余程の営業努力・地域の盛り上がりが無ければ、「優勝したが、観客条件達成できず参入不可」という事態も十分起こり得る状況なのである。
 もしも順位が今のまま推移すれば、滋賀・三重・栃木Cの3チームがライセンス取得と平均観客数2,000人という条件を達成しながら、順位で高知と枚方に "蓋" をされてJ3参入できず、などということになるかもしれない。
 個人的には、J空白県である三重・滋賀・高知からいずれかの2チームがJ3に参入して欲しいと思うが、現在J3の下位にいるのも皆1県1チームなので入れ替わりに新たなJ空白県が生まれてしまう可能性があり、悩ましいところである。

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