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神秘の子羊 のいる街は何とお呼びすれば良いのでしょう?

ベルギー第3の都市Gent。日本では一般的にゲントと呼ばれていますが、現地フランドルの言葉ではヘント、フランス語ではガンと発音します。

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中世に織物業が栄え、河岸にはギルドハウスが立ち並ぶゲントでは、ベルギーとフランスの鐘楼群(ゲントの鐘楼)と、フランドル地方のベギン会修道院群が世界遺産に登録されています。

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街の中心にある聖バーフ大聖堂にはフーベルト・ファン・アイク、ヤン・ファン・アイク兄弟による12枚のパネルからなる写実的な祭壇画が納められています。神秘の子羊とも呼ばれるこの祭壇画は初期フランドル派絵画を代表する作品の一つで、ナポレオンやナチス・ドイツに持ち去られるという経歴を持つ、世界で最も盗難回数の多い絵画の一つとしても有名です。

1430年代の初頭に完成した祭壇画はこれまで幾度となく修復を受けていますが、現在も大がかりな修復が継続中。2012年から始まった修復は、2024年まで続く予定だそうです。

前述のようにこの祭壇画は何度も盗難にあっているのですが、実は左下部の「正しき裁き人」のパネルは1934年に盗難に遭い、現在もなお行方不明です。
ですので、このパネルはなんと複製画なのです。

でも、なぜこのパネルが盗まれたのでしょう? 19世紀後半に流行したルパンやホームズといった推理小説の影響を受けた犯行とか、描かれた騎士団にまつわる財宝のありかが示されているとか、様々な憶測がありますが、真実は未だ謎に包まれています。

ゲントを訪問したら、祭壇画が依頼された頃の歴史的背景や、どうやって大聖堂から盗み出したのだろうとか考えながら、水路の多い市街を散策してみてください。

もし原画のありかが分かったら、是非聖バーフ大聖堂にご連絡を!

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(2001年の回想録: 写真はフィルムカメラにて撮影)

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