『旅する練習』乗代雄介
『旅する練習』を読んだ。サッカー少女の姪と鹿島を目指し、利根川の堤防沿いを歩いて旅をする。
サッカーの話、近代文学の話、野鳥の描写、その土地の名所や歴史、風景について読んでいるだけで面白い。
でも一番旅にパワーを与えているのは、姪の亜美ちゃんだ。元気で素直でサッカーが大好きで、プロになることを夢みている。毎日スパイクを磨き、リフティングの練習しながら旅は進む。目標は500! 更新されていくその記録をみるのも楽しみだ。
私は体を動かすことが嫌いで何をするのもワンテンポ遅かったので、体育やスポーツはしんどいだけだった。だけどサッカーや野球などスポーツに没頭している子ってこんな感じなのかなと思った。走り回っているのが楽しくて、ちょっとでも上手くなりたくて練習に必死で·····。
読み終わってしまって、楽しい旅が終わり、ちょっと寂しい気分だ。亜美ちゃんの場面をもう一回読み返してみようかと思う。