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映画「CUBE」を今更観た話

あらすじ
目が覚めると謎の立方体(CUBE)に捕らえられていた数人の男女。誰が何の目的で閉じ込めたのかも分からないまま、彼らは死のトラップが張り巡らされたこの立方体からの脱出を試みる。

面白かった。
日本版が出来ると聞いて、今更オリジナル版を観た。
グロそうという印象で遠ざけていて、鑑賞中もグロそうな雰囲気になると見ないようにしていたので、実際グロいのかどうかはわからなかったけど。

サバイバル系は人間の価値がお金や名声ではなくなるところが面白い。
この映画でも、置かれた環境下で直接的に役立つ体力や頭脳スペックを持っているかどうかが価値になり、登場人物たちの関係性も何度も入れ替わった。

観た後に気付いたけど、登場人物がCUBEに入る前の生活を振り返る回想シーンは一切なかった(気がする)。
ので、基本的に登場人物たちの背景は、それぞれが細切れに語るセリフからしか想像できないが、作中、それぞれの背景がリアルに浮かび上がってくる。
さらに、若干ネタバレだけども、最後まで閉じ込められた目的がハッキリすることもなく、登場人物たちがただ予想で語るだけに留まっている。
だが、それもまたすごくありそうと思わせるリアリティと社会風刺的要素が含まれており、違和感なくスッと腑に落ちた。

20年以上前に作られたと思えない普遍的なストーリーやキャラクターが印象的だった。特に印象深かったのは、死にたくはないけど、死に物狂いで脱出してまで生きる理由もない男のキャラクター。なぜか一番共感できた。

20年前と色んなものが変わった今、現代人がCUBEに入ったらどうなるんだろう、というのはすごく興味深い。日本版、観に行きたい。。

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