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スタンフォードのストレスを力に変える教科書

知人Rさんの身内が亡くなり、ある人が同じような状況の時に読んだというので励ます何か参考になるかと思い読み進めたが自分のためになった。

いまの自分を分析するとしたら、ストレスを極力避けようとした結果孤立し、いわゆる敗北反応という状況。もっと深く落ちてゆく可能性はあるものの、自分を守るためいろんなとこに蓋をした結果身動きができない。こわくて仕方ない。どこにも向かえない。そんな自分にとってあてはめて、これから活路を見出すとしたらどうすればいいかが書いてある。

こんな話を思い出した。自分は2009年頃から都内の大学病院で働き始めた。病院事務だ。受付だったり患者登録、管理、請求過誤の修正や、診断書の管理もろもろ休診日の急患、救急受付もやった。1年くらい毎に部署が変わってトータルで8年くらいはいたと思う。中でも、紙カルテから電子カルテに変わってからの文書係というところは、ひどくてめちゃくちゃだった。医療事務って給料が良くて安定してて資格が必要なんでしょってよく言われるが、あんなに人の出入りが激しいとこで資格うんぬん必要なわけない。病院直接雇用の一部の人だけだと思う。受付事務なんてやってるのは、ほとんどの病院が今は業者に委託しているそうだ。大きな病院つったって、院長次第で寄付なんか全然集まらないとか、訴訟多くて経営は苦しいなんて聞く。実際はもちろん知らない。で、自分も委託だったので給料は安かった。そして本当に毎日患者さんに叱られていた。診断書の出来上がりが遅すぎる。当時は預かって2〜3週間なんてもってのほか。3ヶ月たってもできてないなんて当たり前だった。それは他部署から異動してきた時点での話でそこからさらに3ヶ月…とかひどい話だと思う。でも叱られながらも謝り続けられたのは、自分に対する非難ではなかったからだ。あくまでも怒っているのは病院に対してだから耐えてきた。窓口業務がようやく終わる5時を過ぎてぽつぽつ昼休憩に入った。終電ギリギリまで仕事するのも当たり前だった。こんなの最悪だって思っていた。病院勤めて何年もやってきて他の忙しい部署もあったけど…。なぜかこのとき、辞めてやるとは思わなかった。この状況を自分の手で絶対変える。善くしていく。それを見届けてから辞める。善くなるまでは絶対に辞めないとも仲間に言った。そして、給料安いことも前述したけど、この仕事をボランティアだと思うことにする。ボランティアなのに、お金がもらえるだぜ?!って思うことにする、と言って仕事してた。たしかにこの時期は、この考えかたによってだいぶ救われたと思う。

このときの仲間というのが、一番最初に触れた知人Rさんだった。あの時の大変だった状況をよく覚えてるはず。

この本を読んでいて納得がいった。自分の行動に説明がつく。収入がある程度以上超えるとそれはどんなに上がっても幸福度が比例するわけじゃないらしい。自分の場合、上がりはせず低い位置で一定を保っていたわけだけど。

自分の力でどうこうできることなんてそんなにないし、実際に病院長のひとことで良い変化があちこちに起きたことなんかを見せつけられたら、患者さんに叱られて病棟から泣きながら戻ったときの悔しさとかこみ上げてくるはくるけど、今が良くなってるのなら良かった。もともと出る幕はないのだもの。でも、ほんとにほんとに良い病院にしたいって思っていた。

というわけで、こう思い出したからもしかしたらまた病院で働いているかもしれない…。


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