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保育所保育指針を読み解く②

前回の続編です。今回は【第2章 保育の内容】について解説していきます!

【第2章 保育の内容】の背景とポイント

年齢区分の変化

2008年に改定された指針では、今まで設けられてきた八つの年齢区分が取り払われました。その背景に、本来は方向目標としての役割があるねらいが到達目標のようになってしまったという問題がありました。到達目標になってしまうと、子どもの自発性や主体性を大切にすることや、興味関心から保育を考えることが難しくなってしまうのです。

年齢区分を取り払ったことで前述の問題は解決されましたが、また新たに問題が発生します…。年齢区分をなくした結果、「保育のねらいや内容」から乳児保育のあるべき姿が読み取れなくなってしまったのです。一方で、乳児保育の重要性は科学的・経験的根拠のもと認識されてきています。そこで、2017年に指針の改定が行われました。では、改定後のポイントを詳しく見ていきましょう!

改定後のポイント

1つ目に、「子どもの発達の姿ーねらいー内容ー内容の取扱いー保育の実施に関わる配慮事項」が三つの発達過程に分けて記載されたことです。乳児保育1歳以上3歳未満児の保育3歳以上児の保育に区分されています。

2つ目に、「育みたい資質・能力」を生活や遊びをみる側面・視点として捉えていることです。乳児保育は「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものとかかわり感性が育つ」の三つの視点でまとめられています。1歳以上3歳未満児は「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の五つの領域で記述されています。

3つ目に、新たに「内容の取扱い」が追加されたことです。「内容の取扱い」は、養護と教育が一体となった保育を行なうにあたっての留意事項が書かれています。ここから読み取れることは、乳幼児期の保育は生活や遊びを通して行なうものであるということです。

最後に

子どもの年齢や発達に合わせて、専門的な視点をもって保育をする大切さを改めて知ることができました。ぜひ自分の保育と照らし合わせて、良い点と補うべき点などを分析してみてくださいね。では、また次回も一緒に勉強しましょう👋

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