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滑舌と歯並びは関係するの?


小さな子供が話すときに少々舌ったらずでも子供らしくてかわいらしいと感じます。

人は5歳くらいになると大人と同じように発音ができるようになります。しかし、ある程度過ぎても発音が上手くできず、滑舌が悪いと少し問題があります。滑舌が悪くなる原因は、「舌の位置」と「歯ならび」に問題があると考えられます。

今回は滑舌に影響する舌の位置と歯ならびの症状、治療法についてお話します。

●歯並びに原因がある

歯並びが発音に影響を与える理由は、主に歯の隙間から息が漏れることにあります。

・開口(上下の歯がかみ合わない状態)

・すきっ歯

・出っ歯

・受け口

・不正咬合

しかし、子どもの歯から永久歯のへ変わりが起こる6~8歳頃は永久歯の生えるスペースを身体が自然と作り出すためこの時期のすきっ歯にご心配はいりません。が、永久歯が生えてくる時期になっても隙間ができない、永久歯が生えたけどなかなか隙間が埋まらないなどの場合はお早めにご相談ください。

また滑舌の簡単な方法として『さ行』など息を飛ばすように発音する言葉が不明瞭になりやすいです。

▼舌の筋力がない

舌は筋肉で構成されています。

筋肉は動かさなければ足の筋肉などと同じく筋力が低下してしまいます。でも、どうやって舌を鍛えるの?と思われますよね。

簡単な方法があります。それは「会話」です。積極的にお話しをすることで簡単に筋肉を使うことが可能です。ジョギングをして足腰を鍛えるのと同じ原理です。

しかし今の時代、お友達とお話しはなかなかできませんよね。その分お家でお子さんとたくさんお話ししていただくことで舌の筋肉の筋力低下を防止します。

◆舌の位置に異常がある場合

舌の裏にある筋が短い場合や舌の先にまで筋が伸びて付いている場合、滑舌が悪くなってしまいます。舌をベーっと前に出した時に舌の先がハート型に割れてしまう場合は舌の筋に異常があると考えられます。このような場合、8歳くらいまで舌の筋を伸ばすトレーニングなどを行ったり、様子を見ますが、それでも改善されない場合は、舌の筋を切って舌の動きを良くします。

★あなたの舌の位置を知ろう!

軽く姿勢を正して口を閉じてみてください。そのとき、あなたの舌はどこにありますか?

A:舌の後ろまで、上顎にピッタリついている

B:舌の前方は上顎についているが後ろはわからない

C:舌は上顎に全く触れていない

Cだった方。あなたは、「低位舌」です。

舌が上顎にまったくついていないという人は、圧倒的な舌の筋力不足で、この状態を低位舌といいます。低位舌のままでは、滑舌はよくなりません。また、お口ポカンにもなりやすく、口を開けたままで呼吸をしていると、菌などを直接気道で受け止めるため、風邪を引きやすくなります。

舌の筋力がない=発音時に正しい舌の使い方ができていない

ということになります。例えば、

た行

「た・て・と」の発音方法

これらの音は、舌先を上顎に密着させ、上顎から舌先を素早く離すことによって生まれる破裂音[t]に、

母音のあ・え・おを加えて発音します。

舌に筋力がなく、上顎まで舌をしっかり触れさせないまま発音すると不明瞭になります。

た・て・と を上手に発音するコツは、破裂音と同時に口を素早く開くことです。

なお、「て」や「と」が発音しづらい場合は、最初のうちは母音の「え」や「お」を強調して「てえ、とお」と発音すると良いでしょう。

◎舌が正しい位置にない

舌に筋力がないことと繋がっているのですが、舌に筋力がないと正しい位置に舌をキープしておくことができません。

正しい舌の位置を紹介します。

正しい舌の位置

 舌の正しい位置は前歯の裏側の少し上あたりになります。

舌突出癖とは

舌が前歯を押すことにより、出っ歯、隙っ歯、開口などになります。

先ほども話しましたが、舌は筋肉で構成されていて、その舌の押す力はとても強いです。

矯正した後の後戻りの原因はこういった舌の癖だったりすることが多々あります。

こむら小児歯科・矯正歯科では、そのような口腔習癖を矯正治療前から調べ、矯正治療と口腔筋機能訓練(MFT)を同時に行っています。

このように滑舌の原因は歯並びであったり舌の力不足だったりします。

■歯ならびを治すためには歯列矯正

乳歯の頃から歯ならびに問題がある場合、永久歯が生え変わる前から歯列矯正を始めることで、永久歯が正しい位置に生えるのを誘導します。また永久歯が生えそろった後すぐに歯列矯正を始めることで、身体の成長が終わるまでコントロールすることができます。

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