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#28 星野源さんがダイヤの原石なら、私は何の石だろう?

先日「あちこちオードリー」のゲストに、星野源さんが出ていました。

この番組は、オードリーさんが「ラジオなのか?」と思うくらいゲストとぶっちゃけトークをしたり、若林さんがインタビュアー並みの秀逸なファシリテートを繰り広げるのがおもしろくて、毎週観ています。

若林さんと星野さんは10年来のご友人とのことで、深い話もされていたのですが、印象深かった思ったのが、星野さんが自分の才能に気付いたときのエピソードです。

もともとインストバンド(ボーカルなしの楽器だけのバンド)のギターだった星野さんが、初めて人前で歌うために作った曲が「ばらばら」だったそうです。こんな歌詞です。

気が合うと見せかけて
重なり合っているだけ
本物はあなた わたしは偽物

世界はひとつじゃない
ああ もとよりばらばらのまま
ぼくらはひとつになれない
そのままどこかにいこう

「ばらばら」/ 作詞作曲:星野源

この曲を初めてライブで歌ったとき、星野さんは前列のお客さんがみんな泣いているのを見て、「(曲を作るということにおいては)人にできないことが、自分にできるのかもしれない」と思ったそうです。「作詞作曲はそれほど労力もかかていなかったので、自分がやるべき仕事ってこういう、労力と結果がいい意味で釣り合わないものなのかなと思った」とも仰っていました。

私はそれを聞いて、星野源さんのこの素晴らしい才能ですら、気付く時はこんなにも頼りないのか・・と思いました。

星野源級の才能が見出されるときに起こすイベントが、「そんなに大きくないライブハウスの、前列の人が泣く」なら、私のような凡人の能力が見つかる瞬間って、もっともっと何気なくて、もっともっとささやかな出来事かもしれない。例えば、「あまり話したことのないクラスメイトが、『まいちゃんの書いた絵、素敵だね』と、ポツリと言ってくれた」とか、そういう感じかもしれない。

本物の「ダイヤの原石」と同じスケールで構えてたら、自分の「ガラスの破片が波で丸くなってきれい」くらいの才能を、簡単に見逃すも知れない・・気を付けないと・・と、こっそり思ったのでした。

こまつまい

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