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嫉妬フリーのニッチライフ

自分はよく人に、ちょっと変わっていると言われてきた。
それを自分は「面白い人」「ユニークな人」という肯定的な語感で受け止めてきた。女友達は本当に優しくて、笑顔でそう言って、本当にバカな私を慈しんでくれた。今でも感謝している。

ここ数年で、ようやくそれは、本当に変わっているということなのだと気づいた。初めてそれを認識した時、人間って自分の事はわからないって本当だと心底驚いた。こんな自分ですら、「あの人は変わっている」と思うような人はいたからだ。自分もその属性でありながら。

そういう人間だったから、興味の対象もヒトとは少しずれていて、これが、多分、変わっている私でありながら生きるのがハードモードにならなかった原因だろうと思う。女の子がおおむね優しかったのは、私がライバルにならなかったからだ。

ファッションも、美容も、若い頃はそれなりに気にはなったが、他の女性のような意欲も願望もなかった。好きな異性ができても、それが誰かの好きな人と重なるとわかれば、あっさり引いた。私はもちろん男性がわからないが、実は、女性もわからなかった。ステレオな人生を歩んでいる女性は、恐怖でしかなかったのだ。

「ナウシカ」を見たとき、そこにある意味完璧な女性像をみた私は、ナウシカが怖くなって、はじめて女性に対する恐怖を自覚した。そこには理屈がない。存在で圧倒される。女の自分ですらそうだから、Y遺伝子を持つ男性はもっと女が怖いだろうと想像した。

興味やその対象がヒトからズレると、余計な敵意を向けられることもなく、生きやすい。意図せず自分は、そういうニッチな生き方をしてきた。振り返って考えれば、ヒトの余計な感情にもてあそばれる事こそ、いろんな不調の元凶だろうと思う。みんながもっと、自分の事に集中できれば、すこしは平和な世の中になるだろうに。

自然界においては、私みたいなのが一番に淘汰される種類なのだろうが、幸いなことに、私は進化論を信じていない。

終わり

現在、「自分事典」を作成中です。生きるのに役立つ本にしたいと思っています。サポートはそのための費用に充てたいと思います。よろしくお願いいたします。