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2023年のわたしへ

数年前まで、今年の抱負なるものを
年初めに書いていたけれど、
最近はとんと書かなくなってしまった。

そんな今年のお正月。
親友が、一年後の自分にあてて手紙を書き、
元旦にそれを読むということを毎年している、
と聞いて、それは抱負を書くよりも何だか、
おもしろそうだなと感じた。

手紙を貰うこともめっきり無くなったし、
海外にいるから年賀状も届かない。
自分から届く手紙。しかも、一年後に。
タイムカプセルみたいで、なんかいい。

早速、便箋と封筒を用意する。
文房具好きということもあって、いつか誰かのために書くであろう買い集めていた、とっておきのレターセットたち。その中から、ちょっと気の利いた和紙の便箋と封筒を自分のために選んでみる。


さて、その未来の手紙には、ちょっとした書き方のルールがある。

・今年の(今の)自分の価値観
・今年やりたいこと、叶えたいこと
・来年のわたしへ(手紙)


この3つを書く、というとてもシンプルなもの。
そして、その手紙を一年間大切に保管して、
来年の元旦に封を開けて、読む。


親友曰く、この手紙を読むと、
自分の価値観の変化、
やりたかったことがどれくらい叶えられたか、
そして、今の自分へのメッセージ、
それぞれに驚きや発見、感動があるという。

わたしはまず初めに「やりたいこと・叶えたいこと」から書き始めた。
これはスラスラ出てくるのと、もともとお気に入りのノートに大きいことから小さいことまで、
書き連ねていたものがあったので、それも見ながら箇条書きにどんどん書き出す。
書いているうちに「あ、これもやってみたい…!」という新しい項目も浮かんできて、
逆にそれをノートの方へ書き足してみたり、
それはとてもたのしい時間だった。

自分の価値観についても、日頃からなるべく言語化するようにしていたので、こちらもわりとスムーズに書けた。

そのふたつを箇条書きで、便箋一枚の表と裏にびっしり書きおえると、なんだか頭の中も整理されたような感覚に。
そこから、一年後のお正月の自分を思い浮かべながら手紙をしたためる。

不思議なことに、やりたいこと・叶えたいことを全部やりつくして充実感に満ち満ちた自分が自然と頭に浮かんで(まだ何も着手していないのに!)、なんだかそれだけで嬉しく幸せになった。
そして、そこには今の自分と未来の自分だけの優しい秘密の約束のような感覚もあって、できてもできなくても自分同士の約束だからと、やんわり構えていられるのも、気楽でいいなと感じた。

きっと抱負を書くのが、いつしかめんどくさくなってしまったのは、誰かとの約束事みたいにわたしが勝手に捉えていたせいもあるかも知れない。そんなものでは決してないのに。でも、未来への手紙は、いまのわたしにとってちょうどいい塩梅な気がした。

そんな未来への手紙を今朝書いたんだ、と息子に話したら、自分も書きたいと言うので、同じ便箋を渡した。彼もすごく楽しそうだった。

一年後のわたしは、どんな気持ちでこれを読んでいるだろう。来年の元旦が楽しみだ。