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10ヶ月前、どん底にいた僕がpickiにジョインした理由

▼2020.1.10更新
2018年の創業時より携わってきましたが、昨年末にコミットを終え、卒業させてもらっています。やってみてこそわかる学びがホントに多かった。お世話になった全ての方に感謝いたします。

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貴重なお時間を割いて僕のnoteを覗いていただきありがとうございます。picki株式会社で事業戦略および経営基盤づくりを務める兵庫県出身、36歳、うどん好きの駒井 大毅(こまい だいき)です。

pickiの代表鈴木とは、2018年の8月22日にpickiの故郷とも言えるコルクラボで出会いました。その翌週にランチmtgで再会、席に着くなりpickiの原案について鈴木の熱弁がはじまり、オーダーしたクリームパスタが届けられる頃には僕は「一緒にやっていこう」という返事をしていました。記憶がおぼろげなので、もしかするとパスタのオーダー前には返事をしていたかもしれません。鈴木との話は白熱し、ほとんどパスタに口をつけることなく話していた気がします。これがうどんだったら汁を吸い尽くして店のオヤジにシバかれていたことでしょう。
それくらいpickiは、当時の僕にとってその価値と社会的意義を容易に共感することのできる新規事業案でした。
それは、当時置かれていた僕の状況や抱えていた心模様が、神の見えざる手のように僕の判断を超加速させ、pickiジョインへと導いていたのかもしれません。今思い返せば、その判断は本能的なものでした。

そんな鈴木との出会いから9ヶ月。
自分たちで進めてきたものの、pickiは自分たち自身でも驚くような展開になってきています。力を貸してくれる仲間が増え、投資してくださる仲間も現れ、想像以上に早く、勝負を仕掛けていくことのできるコンディションが整いました。

そこで、本格スタートを切るこのタイミングで、pickiにおける自分を振り返り、今後の意志表明をここでしておきたいと思います。
皆さまにpickiのことさらに知っていただき、pickiがピンチの時や、ここで言っていることとブレてきていると感じた時などに手を差し伸べていただけると嬉しいです。


1.苦しんでいた2018年の夏

鈴木と出会うまでの夏の間、僕はどん底にいました。

着想から1年半以上かけて仕込んできた肝いりのプロジェクト「サッカソン」が、夏のはじめに起きた事案がきっかけで継続できない事態となり、失意にかられながら各所への対応に追われていたのです。

サッカソンは「作家にスポットを当てる」というコンセプトのもと、誰もがイメージできるような作家のスター街道をつくり、子どもたちが憧れるような作家のスターを生み出すことを目標に立ち上げたプロジェクトでした。
描くゴールの規模や方向性から、広告代理店の出版担当の方にご協力を打診し、「イメージを見せる(伝える)プロ」としてその方からバラエティプロデューサーの角田陽一郎さんをご紹介いただきました。
そして発足した第一弾企画が「キンコン西野のみんなでつくるドラマ脚本プロジェクト」です。小説投稿サイトにてドラマ脚本の原案募集コンテストを実施し、選ばれた原案を、オンライン上の制作室(オンラインサロン)にて、指南役(キンコン西野さん、コルク佐渡島庸平さん、角田陽一郎さん)のもと、有志で集まったクリエイターたちが共創で脚本に仕上げていくという企画です。
その創作活動の中で各クリエイターの個性を発見し、それをオウンドメディアやSNS、YouTube、ドキュメント番組を通じてパブリッシュメントし伝えていくことで、次世代のスター作家候補を生み出していこうというのが狙いでした。
原案募集コンテストには1,100を超える応募があり、オンラインサロンの方も応募の中から数十名のメンバーが選ばれ、創作活動がスタート。プロジェクトのコンセプトを伝えるドキュメンタリー番組も制作、放送し、オンラインサロンでのやり取りも出だしから活発。直接クリエイターさんにお会いした際も「ワクワクするプロジェクトを作ってもらってありがとう」という言葉をもらい、自分自身も今後の運営に手応えを感じていました。
ただその後、様々な要因が重なって、思っていたカタチでのプロジェクト継続が困難となり、ミニマムな活動継続による第一弾企画のみでサッカソンは終了することになってしまいました。
それからは、悔しさと虚しさ、やるせなさと不甲斐なさ、関係者やクリエイターさんへのただただ申し訳なさ・・あらゆるマイナスの感情が入り混じりながら過ごす日々でした。ある日の日暮れ時、辺りが暗くなりつつあることにも気づかず、リビングの椅子でぼーっと座っている自分がいました。そのことにハッと気づき慌てて電気をつけるという安いドラマが描く演出のようなことも体験し、メンタルヘルスを専門にしているコルクラボの仲間にも相談したくらいでした。正直、今思い出しても悔しさで心が苦しくなります。それくらい自分にとっては重く辛い経験だったのです。

2.夏の終わりのpickiへの誘い

そんなどん底の中で現れたのが鈴木でした。

「コマは何をしてる人何ですか?」

確かそんな唐突なカットインでした。片手に缶ハイボールを握りしめた体のデカい男がいきなり話しかけてきたので、ビックリしたのを覚えています。しかもそこは佐渡島さんが主宰するコルクラボのクルー会(月一回のリアルイベント)で、前ではコルクラボメンバーの誰かが何かを発表していた時なので、余計に驚いたような気がします。
後日談として鈴木曰く「クルー会の中で群衆のちょっと外から俯瞰的に眺めてるヤツがいたので興味持った」とのことで、僕としてはたまたまそこにいただけだったような気もしますが、たくさん人がいたクルー会の中で鈴木が話しかけてきてくれたことが、鈴木との出会いと共にpickiジョインへのきっかけとなりました。

クルー会で約束したランチは、忘れもしないその翌週の8月31日、渋谷クロスタワー1階のビストロ屋でした。
お店で落ち合い席に着いた鈴木は、座るやいなやpickiの原案の熱弁をはじめました。尻に何かのスイッチが付いているのかもしれません。しかし、その熱弁がどん底にいた私を拾い上げるものになったのです。

「コマ、一緒にpickiやらへん?」

3.pickiへのジョインを2分で決断した理由

序章で書いたとおり、その決断に時間はかかりませんでした。なぜなら、pickiの目指すところがサッカソンが掲げていたビジョンにそっくりだと感じたからです。
pickiは原案の頃からすでに、ファッション系インフルエンサーを「クリエイター」として捉え、彼らに自分の世界観を表現した作りたい服を作らせてあげる、というイメージを持っていました。ジャンルこそ違えどこれは、これからのクリエイターの個性にスポットを当て、発見し、世の中にパブリッシュメントし、次世代のスター候補を生み出していきたいというサッカソンのビジョンに通じます。
そのビジョンに強い想いを持っていたからこそ、鈴木の熱弁に反射神経的に反応したのだと思います。正直、誘いを受けた時のpicki事業企画(みたいなもの)は「スターを生み出す」や「スター街道」といったところまではありませんでした。ただ、サッカソンのビジョンに強い想いを持っていたからこそpickiの原案にそのポテンシャルや未来を感じたのだと思います。それは本当に本能的なものでした。

サッカソンで描いたビジョンの続きをやるチャンスを与えてくれた鈴木には、感謝してもしきれません。

4.pickiでやりたいことは「次世代のスターを生み出す」

したがって、pickiが成し遂げたいこと、成し遂げなくてはならないことはいくつもありますが、僕が最も成し遂げたいことはpickiから次のスターファッションクリエイターを生み出すことです。
そのためには、まずはpickiからパーソナルブランド(※)をつくるクリエイターを生み出しpicki or NOTを問わずパーソナルブランドの魅力を発信し、「パーソナルブランド」というカテゴリーそのものの認知を上げていきます
そして、パーソナルブランドのクリエイターを発掘し、その育成や成長をプロデュース、そして彼らが目標とする場所(ファッションショー)を用意することで、「pickiスター街道」を作りあげます
そうすることで、「パーソナルブランドってカッケー!(かっこいい)」のムードをつくり、目指す次世代が集まりいつかpickiからスターが誕生するはずです。

これは絶対に成し遂げます。

※pickiの造語で、インフルエンサー等クリエイター個人が立ち上げるオリジナルブランド

5.僕のスターだった中田英寿、松本人志

なぜ僕が次世代のスターを生み出すことに魅力を感じ、こだわるのか。それは、今の僕を作ったといっても過言ではない、僕の人生に登場した2人のスターにルーツがあります。
中田英寿、松本人志。多感だった10代〜20代の約10年間に登場した彼らは、その強烈な個性や価値観、アウトプットで僕を魅了しました。影響の受けやすい僕はその時その時で彼らにどハマりし、その時出ている本や映像、ブログなどすべてに触れてきました。そして、それは自分の価値観や将来目指すものにまで影響を与えるまでになったのです。

中田英寿
その登場は衝撃でした。試合や練習では先輩後輩関係なく呼び捨て、日本人離れしたプレーの連発、海外移籍など珍しかった時代に当時世界最高レベルのリーグセリエAに移籍し、デビュー戦で優勝候補のユベントス(ジダン、デルピエロ、デシャン、ダヴィッツ、インザーギ、、全員スター。。)から2得点を奪う鮮烈デビュー・・・かっこよすぎでしょ。惚れるでしょ。スターになるやん。。。
そうして僕のスターになったNAKATA。彼を綴った書物や、彼自身が綴るブログを読む中で、自分で考え続けること新しいことに挑戦し続けること自分のスタイルを貫き続けること、など多くの学びを僕に与えてくれました。この学びがpickiとの出会いやpickiでの挑戦に繋がっているのは間違いありません。

松本人志
「笑い」ではなく「お笑い」というものを僕に気づかせてくれ、教えてくれた松本人志は、僕に「得意」を作ってくれたスーパースターです。
中学卒業したあたりからその話術のおもしろさに気づき出しました。番組内容や共演者によって、間合いの取り方や言葉選びを変え、その一言で笑いの渦を巻きおこす。その芸術的なテクニックに魅了され、特にトーク番組は食い入るように見るようになりました。また、その頃から書籍(遺書、松本など)も読むようになり、書籍では、彼の一つの物事の捉え方に関するその視点の多さやメタさに関心し、自分もそうなりたいと思うようになりました。その結果、当時男子校に通い、面白いことといえば喋ることくらいしかなかった僕は、松本人志から学んだ話術やメタ認知的な物事の捉え方を友人や教師相手に試すことのみに情熱を燃やすようになり、気づけば、毎日ツッコミの上手な友人相手に電話で2時間近くボケをかまし続けるという気持ちの悪い学生に仕上がっていました。
しかし、そんなことを高校〜大学と延々と続けたからか、学生時代に何の勉強もしてこなかった僕が、仕事において「得意」なことがあることに気づきます。それは、物事の本質を捉えるスピードと、それに対して課題や提案を出せるスピードと数です。よりわかりやすく言うと、新しいサービスを考えたり、課題解決提案を出すのが得意になっていました(もっと凄い人が山ほどいるのは知っています)。
そうなった理由は明確にはわからないですが、おそらく、毎日目の前の相手を笑わせることばかり考える中で、ターゲットに対してどんな商品をどう届けるか、といったビジネス脳的なものが鍛えられていたのかもしれません。
ちなみに、面白いことを言うことばかりを考えていたので、面白いコピーを考えるのは人より得意です。人生で唯一褒められたのが、宣伝会議コピーライター養成講座でMVPを獲得したことなので、得意なんだと思います。
スーパースターが僕に「お笑い」を気づかせてくれたおかげで得意ができ、サッカソンを着想し、そしてそれがpickiへのジョイン、挑戦へと繋がっていることは間違いありません。

僕はこの2人のスーパースターに影響を受け、なりたいと思い、目指すことができたからこそ、今なんとか生きていくことができるようになりました。pickiの創業に立ち会うこともできました。2人には本当に感謝です。
他にも僕のスターはたくさんいます。西野さんや佐渡島さんもそうです。その存在を知って「カッケーな」と思った時からスターです。目指す対象となりました。
そういった人生で出会ってきたたくさんのスターのおかげで頑張ってこれたし、楽しく生きてこれたのだと思います。

6.今のスターが次のスターを生み出す

僕が中田英寿や松本人志をはじめとするたくさんのスターに影響を受けて頑張ってこれたように、次の世代も今の時代のスターに憧れ、影響を受けることで目標を持ち、頑張っていくことができるのだと思っています。
その中で頑張り続け、チャンスを得て、それをものにした人の中からスターが生まれ、またその次の世代の憧れとなり目指す場所になります。きっとその繰り返しです。

僕は中田英寿や松本人志のようなスーパースターにはなれないけど、次のスターを生み出すお手伝いはできます。僕自身がたくさんのスターに支えられてきたからこそ、スターを生み出すことに魅力を感じますし、そこにこだわりを持つことができます。

必ず成し遂げます

7.pickiでの役割

そんなスターを生み出すことを目標に、僕はpickiで主に事業戦略周りと、経営基盤づくりをしています。pickiの事業の方向性を考えたり、先々の事業運営についてプランニングするところです(とはいえスタートアップなので、必要あればなんでもやっています)。
これまでのキャリアにおいて「経営企画!」「事業戦略!」といった明確なポジションやセクションの経験はありません。しかし、これまでの業務やプロジェクトで培った経験や強み、得意とするところから、できるだろう、なんとかなるだろうという変な自信と、このpickiという事業の成功は絶対に自分が成し遂げるという覚悟があります。

とはいえ、pickiは立ち上がったばかりの悩み多きスタートアップでありますので、みなさん、子を見守る親のような心で手を差し伸べていただけると幸いです。

8.pickiをどうしていきたいか

pickiから次世代のスターファッションクリエイターを生み出したいと言いましたが、その先に見ているのは、pickiが日本人にとって世界に誇れるサービスになることです。

これは個人的にですが、今の日本からは日本人としての誇りやアイデンティティがどんどん失われていっているように見えます。「これは日本!」と世界に誇れるものは和食以外に何があるでしょうか。イケてるスマホはiPhone、イケてる家電はダイソン、イケてる家具はIKEA、イケてるバッグは・・・もちろん主観が入っていることは自覚していますが、世界に誇れる日本のものってどんどん減ってきていると思います。かつて誇ってきたアニメや漫画も中国の勢いを見るとかなり危うい気がしています。

これをなんとかしたい。
日本人は世界的にもオシャレな国民と見られている気がしていますし、日本人も結構そう思っているところがあるのではないでしょうか。少なくとも僕はそう思います。だから、そのアイデンティティがまだ残っているうちに、日本人の中に素晴らしいセンス(世界観)が光っているうちに、pickiがそれを引き出し、その人(クリエイター)とファッションを世界に発信していきたいのです。

pickiならそれが実現できると思っています。どうか応援してください。

9.僕はどうなっていきたいか

昨年鈴木と出会い、pickiの立ち上げに携わる中で、僕がどういったことをしていきたい人間なのかについて言語化できたことがあります。

それは「頑張る人を応援する」です。

サッカソンもそうですし、pickiもそう。アイドルのプロデュースに協力しているし、友だちのビジネスを手伝っているし、農業をやってる友だちにもついついアドバイスをしたくなってしまう。
コルクラボで実施した個性を診断するFFSでも「受容性」が最も高く、受容性の人は力の源泉が「無条件に受け入れる力」で、判断軸は「良いか、悪いか」、キーワードは「貢献、保護的、共感、愛情、過保護」らしいです・・・どうやら頑張る人を応援するために生まれてきたようです。

ということで、pickiを通して頑張るクリエイターを応援していきたいと思いますし、頑張る鈴木を応援しながら一緒に頑張っていきたいと思います。
また、今後自分でビジネスを始めることがあったとしても、きっとそれは頑張る人を応援するビジネスになると思います。

10.鈴木(代表)という漢

最後に、僕をどん底から見つけてくれた鈴木のことを。

鈴木と出会って一番驚いたことは、人を巻き込む力です。必要だと感じた人に対してはなんとか口説き落としてチームに迎え入れます。それはもうONE PIECEのルフィを上回るほどの巻き込み力で、なんかの覇気でも出ているようです。実際僕も、2分でpickiを理解したとは言っているものの、結局は僕の方が鈴木の巻き込み戦術にはまっていたのかもしれません。
ですので、これを読んでくださっている皆さんの中で、もし鈴木に口説かれることがあったら諦めてください。絶対に巻き込まれます。

ただ、そんな口説かれるようなことがあっても安心してもらいたいのが、巻き込まれた人間は必ずそのチーム内でワークしています。チームに適した、必然性の高いメンバーを選んでくる選球眼も鈴木の長けているところだと思います。僕が性質的に受容性が高く、pickiに対して献身的になることもどこかで感じとっていたのかもしれません。

・・ちょっと怪しい団体の勧誘みたいになってしまいましたね。もうちょっと良いことを言って終わりにしたいと思います。

鈴木はその体の大きさから、あの調子の良さからして豪快な人間に見えますが、実は結構ビビリで慎重なやつです。それだけに、場当たり的な判断はせず慎重にモノゴトを進めるところがありますので、意思決定などは信頼して頂いていいかと思います。
ただ、少しハデ目なことや目の前の面白そうな話に影響を受けやすいところがあるので、そのあたりは僕が手綱を引っ張ることにしています。

僕は鈴木に誘ってもらってチームビルディングをしている頃から、鈴木が苦手なことや、やりづらいことをやろうと決めています。
鈴木にはpickiの代表としてチームの太陽でありムードメーカーでいてもらいたいし、本人も各メンバーの様子に対して気を配れる人思いなやつなので、それが向いていると思います。鈴木がその立場でいることで、チームのメンバーも絶対的な拠り所とするでしょうし、そうなることで結束の強いチームとなっていくと思います。
ですので、鈴木が言いづらい厳しいことや、言われて辛いであろう指摘については僕が言うようにしていますし、鈴木ともお互いにそういうスタンスを取るように意識して進めています。

本当に最後に、僕は鈴木に見つけてもらって本当に感謝しています。
pickiはスターを生み出すサービスと言いましたが、鈴木こそスターになれる漢です。誰かの憧れや目標となり、世の中に貢献していくことでしょう。そんな鈴木をスターにするために、僕はpickiを絶対に成功させます。期待していてください。

後退のネジはもう外した。

(picki代表 鈴木の所信表明)


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