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短編oc

朝起きて、ベッドから重たい腰を下ろした。まだ身体が動かず、項垂れながらカーペットを眺めていた。そのまま二度寝してしまった。

次に目覚めるとカーペットにはちっちゃな海が出来ていた。私の顔にも潮がついていた。とてもうざったいので顔を洗う事にした。引き戸を開けて櫛を探しているとお腹が鳴った。ごはんたべるか
(櫛は無かった)

冷蔵庫を探しても何もなかったし、棚を手当たり次第開けてもめぼしいものはなかった。諦めて外出するか。もうだめだ。計画性が無さすぎる。

レインコートを着てベランダから風景を眺めていた。紺のリボンをつけた学生がこちらを眺めている。誰だお前。早く学校行けよ。
少し黄昏ていたら顔が重くなってきた。もう今日はずっと寝ていよう。床を見ながら振り返ると白い靴下が立っていた。子供用だろうか?、と思いながらぽやぽやした頭で考えていた。
(早く起きてくれない?)
最近の学校は靴下の色が増えたみたいだけど、あいつなら紺色なんだろうなぁ。ふと考えながら歩いていた。急に身体が軽くなり、ベッドに着いたのだろうか。、、
「じゅうりょくを、、感じる、、?何故?」
誰かに抱えられている。フランブか?
というか合鍵渡してないのになんでいるんだ?
「うぇっ、、っふ、ぐぇえっっ、おえっ」
吐いた
「あ゛ん、まり揺らさないでくださる?」
白い靴下で紺のリボンの人間、もといフランブがいた。フランブはautを抱えたまま佇んでいた、が、autが吐いた途端、口角が上がった。
「さっき下から呼んでいたのに反応しなかったよね?仕事だよ。お前ははまだ退勤してないからな?」 クッソこいつわざと動き出した。
「というか本当に君職業病というか潔癖だよな。普通こんな気持ちいい晴天なのにレインコートを着る馬鹿はいないぞ」
聞いてると腹が立ってきたので後ろ足で太腿を思いっきり蹴った。
「そっちこそ仕事なのに毎回真っ白な服を着る神経はイカれてない?笑えるな」
仕返ししてやったら苦い顔をしたがすぐに切り替えやがった。
「寒いから仕方ないでしょ」
「ほら、仕事するよ」
鼻歌混じりにベランダから飛び降りると100m先に、、ヨーロッパだろうか?どこかの熱気球が見えた。
「旅行行きたいなー。できれば白い服で」
「難しいでしょ。今から汚れる時に言う?」
「トマト投げつけようか?????!??、」

高度1000メートル弱?   p.m  3:00

高速落下しながら2人で談笑していると、地面が近づいてきた。一足先にフランブが飛び込んだ。
小気味のいい音が下から聞こえてくる。よく響いている。今回は一発で成功したようだ。
私も逝くとしよう。

フランブが血まみれになりながら
「非効率だろ!!!!!!!」
と地面を這っていた。
指や足がひしゃげていて今回は頭も抉れたようだ。顔が血まみれである。それでもjkなのかdkの矜持か知らないが顔だけは守っていた。

autは地面に落ちた後、思いっきり腰をやった。いわゆるセルフぎっくり腰になってしまったのだ。背中から落ちたせいで脊椎が粉砕骨折している。

同日 p.m   3:13
あらかた体は治ったので仕事しよう。

おわり




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